文在寅(ムン・ジェイン)大統領は韓半島をめぐる緊張状態を解消し平和の道を開くためには、対話が必要だと一貫して訴えました。その根気と真摯な思いに北韓(北朝鮮)とアメリカが応じ、2018年の平昌冬季オリンピックをきっかけに、韓半島の情勢は大きな転機を迎えます。
南北間の和解協力の始まり、「板門店宣言」
2018年4月27日、南北首脳会談は分断後初の北韓最高指導者による南側訪問であり、分断の象徴である板門店南側地域「平和の家」で行われた会談として、世界の注目を集めました。文在寅大統領と金正恩委員長は「完全な非核化」が明示された「韓半島の平和と繁栄、統一に向けた板門店宣言」を共に発表し、南北関係の画期的な発展と韓半島の恒久的平和体制の定着に向けた 足場を作りました。
2018年の南北首脳会談は、2018年6月12日にシンガポールで史上初めて開催された米朝首脳会談へとつながり、2019年2月27日にベトナム・ハノイで2回目の首脳会談が開催されました。南北首脳会談と米朝首脳会談の相次ぐ開催は、国際社会が望む北韓の核問題の平和的解決と韓半島の平和定着の歴史的な道標となりました。