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駐韓デンマーク大使「南北会談は韓半島の平和・非核化・信頼構築に向けた試験台」

2018.04.18
「2018南北首脳会談」に世界が注目している。各国のメディアは会談の開かれる板門店を始めとして非武装地帯を取材したり、失郷民とのインタビューを行うなど、韓半島に熱い視線を送っている。コリアネットは駐韓大使らに南北首脳会談に関して聞いてみた。


[ソウル=ソン・ジエ、ハム・ヒウン、イ・ギョンミ]
[写真=ゾン・ハン]
[映像=キム・シュンジュ]

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トーマス・レーマン駐韓デンマーク大使は「南北対話を慎重で楽観的に見ている」とし、南北会談の成功を祈った。



駐韓デンマーク大使館のトーマス・レーマン(Thomas Lehmann)大使は、11年ぶりに行われる南北首脳会談を歓迎すると同時に、北朝鮮が「非核化」に向け真正性のある行動を取る必要があるとして、「慎重な楽観(cautious optimism)」の態度を見せた。

レーマン大使は13日、ソウルの駐韓デンマーク大使館で行われたコリアネットのインタビューで「両首脳が同じテーブルに座って、お互いの目を見ながら非核化実現に向けた真正性を問い、具体的な行動について議論すべき」とし、「南北首脳会談は、韓国政府と文在寅(ムン・ジェイン)大統領が北朝鮮の真正性を試す初の舞台」と述べた。

レーマン大使は2014年就任して以来、南北兼任大使として活動しながら韓半島の情勢を見てきた。デンマークは1973年に北朝鮮と国交を樹立し、韓半島情勢を総合的に理解するため南北大使兼任を採択した。

彼は「世界は今、新しい歴史のワンシーンを見ている」とし、「国際社会の一員であるデンマークは、南北対話の成功を精一杯応援する」と首脳会談への期待を膨らませた。レーマン大使に南北対話に期待することや重要な課題について聞いてみた。

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トーマス・レーマン駐韓デンマーク大使は「南北が対話を通じて韓半島問題を平和的に解決しようとする努力を応援する」と述べた。



―今回の南北首脳会談開催についてのデンマーク政府の反応は。
デンマーク政府は南北の冷え込んでいる関係を改善し、対話を通じて問題を解決しようとする努力を前向きに評価し、応援する。南北会談が韓半島の平和・非核化・信頼構築において非常に重要な第一歩となることを期待する。

対話が行われる時期も適している。2018平昌冬季オリンピックで見られた和解への動きが会談に繋がった。韓国政府と文在寅大統領の外交力がこれを可能にさせたと思う。

―南北首脳会談に期待していることは。
北朝鮮が非核化への約束に対して真正性を見せてくれることだ。北朝鮮が口だけでなく、具体的な行動を示してほしい。今回の会談は北朝鮮の非核化に対する意志や真正性を確かめ、検証できるとても大事な機会である。続いて開催される米朝首脳会談に向けた重要な足がかりとなるだろう。

―北朝鮮の真正性に対する懐疑的な見方もあるが。
我々は今回の会談がいい結果を出すことを願うだけだ。慎重に今の状況を見守る必要がある。北朝鮮は過去のような行動を繰り返さず、真正性のある態度を見せるべきだ。
また、会談で両側が非核化で合意し、世界が求める「韓半島の緊張緩和の平和的解決」を成し遂げるよう祈る。

―韓半島の平和と非核化の実現に向けた最優先課題は。
北朝鮮の「完全かつ検証可能で後戻りができない非核化」だ。これは国際社会の共通目標である。
北朝鮮の核実験は、韓国だけでなく周辺国、そして全世界の人々を脅かす。欧州・米国・オーストラリアなど世界全体に影響を与える北朝鮮の核脅威を除去することが最優先課題である。

南北間の信頼も回復しなければならない。南北間休戦協定を代替する「平和協定」が締結され、韓半島に真の平和が実現されることを期待する。

―「2018南北首脳会談」のための応援メッセージは。
南北首脳がこのような歴史的な機会を活用し、政治的手腕と真正性を見せ、南北だけでなく世界のために核問題 を平和的に解決しようという意志を見せてほしい。これが南北間、韓半島周辺国の間の信頼構築に繋がることを期待する。

km137426@korea.kr