経済

2015.01.19

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보급형 면도기부터 여성용, 세계 최초로 개발된 7날 면도기까지 다양한 종류를 선보이는 도루코의 면도기 제품들

普及型カミソリから女性専用、世界初の7枚刃カミソリまで種類が多様なドルコのカミソリ製品



使い捨て製品から女性専用、6枚刃、7枚刃カミソリまで。
欧州、北米、中南米、アジア、アフリカまで、世界の人々に愛される会社がある。
今年創立60周年を迎える韓国のドルコだ。

1955年に前身である「東洋(トンヤン)軽金属株式会社」としてスタートしたドルコは、1960年代からカミソリの刃の生産を開始した。1990年からは「東洋軽金属株式会社」から「DO」、カミソリ(Razor)から「R」、会社の「Company」から「CO」を取った「DORCO」を社名にしている。

カミソリの刃の分野で、ドルコは世界最高の技術力を誇る。2006年には曲がる刃6枚をカミソリのヘッドの部分にはめ込んだ6枚刃カミソリ「PACE6」、昨年末には7枚刃カミソリ「PACE7」を世界に先駆けて披露し、進んだカミソリの刃の製造技術で世界のカミソリ市場を先導してきている。

ドルコの技術力は国内外の消費者から認められている。ドルコは、毎年15%以上の成長を遂げてきており、昨年は約2256億ウォンの売上高を達成した。1976年に輸出を開始して以来、現在、130カ国以上に輸出しており、海外輸出が全体の売上の70%を占めている。特に、製品の研究開発の段階で、人種ごとに異なるひげの特徴を考慮し、欧州、中東、アフリカ地域の消費者から高い評価を得ている。
1970년부터 생산해온 양날 면도기. 도루코의 가장 오래된 제품 가운데 하나이다.

1970年から生産してきた両刃カミソリ。ドルコの最も古い製品の一つだ


도루코가 지난해 말 세계 최초로 개발한 7중날 면도기 PACE7

ドルコが昨年末に世界に先駆けて開発した7枚刃カミソリ「PACE7」


백학기 대표는 “나노미터급 정밀함과 쇠의 강도가 있어야 수염이 매끄럽게 잘리며 피부에 손상이 적고 깔끔한 마무리가 가능하다”며 도루코의 세계최고 면도날 기술을 강조했다.

ペク・ハッキ代表は、「ひげを滑らかに剃り、肌にやさしく、すっきりとした仕上がりを実現するためにはナノメートル級の精度と鉄の強さが必要」と、ドルコの世界最高レベルの技術力を強調する


 ペク・ハッキ代表取締役にドルコの歴史と未来、今後の計画について聞いた。

- 戦争の傷がまだ癒えていない農業社会だった1950年代にカミソリの刃を製造するようになった背景とは。
ドルコは、1955年に「東洋軽金属株式会社」としてスタートした当時、ジッパーと鉛筆削りのカッターを作るビジネスを始めた。ところが、朝鮮戦争以降、米軍が使用していたカミソリが韓国に入って来るようになり、それを自分たちで作ってみようと考え、1962年にカミソリのビジネスに乗り出した。

- 60年に及ぶドルコの長寿の秘訣とは。
ドルコの長寿の秘訣は、製品を購入していただくお客様の信頼に製品の品質で応え、正直さで信用を守ってきたことだ。特に、正直と信用は、会社設立当時から貫いてきた価値観だ。先代会長の場合、カミソリビジネスを始める前に米穀ビジネスをしていたが、戦禍を逃れ避難するときもバックパックにお金を入れて背負い、取引先への代金を精算しながら避難するほど、正直さと信用を最高の価値と考えてきた。

- ドルコは、2007年に曲がる6枚刃カミソリを、最近では7枚刃カミソリを世界に先駆けて開発した。その研究開発の過程で直面した難題はなかったか。もしあったとしたら、如何にして解決したのか。
6枚刃、7枚刃の開発は、ドルコの優れた刃で、如何にすれば良い製品を作ることができるかに重点を置いて製品開発に取り組んだ結果だ。他社の製品で、刃の中央を溶接して作った類似した製品があるが、コストがかかり工程も複雑となっている。これに対し、ドルコは強い刃をそのまま曲げることができる技術を世界に先駆けて開発していて、コストもはるかに安く、工程もずっと簡単だ。この技術によって、より狭い空間に6、7枚刃など、より多くのカミソリの刃を入れることができるようになり、より安全できれいな仕上がりの、なめらかなカミソリの製造が可能となった。
1980年代後半の市場開放により、海外メーカーが市場に参入してきたため、競争力の面で押され、ビジネスが厳しくなった時期がある。そのとき、「世界最高の製品を作る」という強い思いで研究開発に取り組み、1997年には研究所を設立するなど研究開発に投資し、現在も年間売上高の15%以上を研究開発に投資している。海外の競合他社は、徹底的に独自の技術の保護を図っていて、また、特殊な分野なので韓国国内の研究機関との共同研究にも限界があり、なにもかも独自の技術力で解決しなければならない状況だった。10年以上にわたる開発の過程で多くの試行錯誤を経て独自の技術を開発し、最終的には競合他社の中核技術も独自開発に成功した。
その過程で、研究開発が必ずしも即時に成果につながるわけではなかったので困難もあったが、情熱的な挑戦と経営陣の全面的な支援のおかげで研究開発を成功させることができた。そうした中で、自分個人としても多くのやりがいを感じた。

- ドルコ固有の特殊な刃の生産技術を研究・開発するなかで、最も気を使った部分とは。
他社と差別化できる良いカミソリの刃を作ることを最も重視した。映画に出てくる武士の宝剣を考えてみてほしい。名刀は、長年にわたる研磨の過程を経て誕生する。カミソリの刃を削って作る競合他社の製品とは異なり、ドルコは特殊ステンレス鋼製のカミソリの刃を叩いて作る鍛造工法を採用している。この技術は、ドルコともう一社だけが保有している技術だ。こうして作ったカミソリの刃でひげを剃ると、きれいに剃ることができ、また皮膚に当たる感触もソフトで快適だ。鉄はもっと硬く、組織はもっと緻密になり、耐久性が向上するため、カミソリの刃の寿命も長くなる。

도루코 백학기 대표이사는 “도루코는 면도날 분야 세계 최고”라며 “평균적으로 면도날 교체는 보름에 한번을 권장하지만 우리 제품은 수명이 길어 너무 오래 써서 걱정”이라고 미소 지었다.

ドルコのペク・ハッキ代表取締役は、「ドルコはカミソリの刃の分野で世界最高。通常は刃の交換は2週間ごとにすることをお勧めするが、弊社の製品は寿命が長すぎて心配」と笑いながら話す


- 国別・地域別に特に愛されるドルコの製品は。
欧州、アメリカ、オーストラリアでは3枚刃以上の高級カミソリ製品が支持されている。中東と南米地域は2枚刃と使い捨てカミソリの月間販売量が1億2千個を超える。両刃カミソリの刃も、アジア、中東、アフリカで非常に人気が高い。正直、生産が供給に追いつかない状況だ。現在、韓国の2つの工場を含めて全部で6つの工場を保有しており、今年は龍仁(ヨンイン)とベトナムに工場を増設する計画だ。

- 最近の消費者はスマートで、色々な製品を比較したうえで購入する。ドルコで製品を作るときに最も重視する価値とは。
ドルコの基本理念は、世界最高品質の製品を作り、製品の価値を正直に実現すること。デザインと使い勝手も同じく最高を目指している。正直に実質的な価値を忠実に実現する製品を作り、消費者に長いこと大事にしてもらえる名品を作るのが会社の目標だ。

- ジレット、シックなど海外の競合他社と比較したドルコの強みとは。
ドルコの強みは、最高レベルの刃。強くて切削力が優秀で、肌にやさしく、ひげがよく剃れて長持ちするのが重要だ。
カミソリの刃のノウハウは、刃の強度とナノメートルレベルの精巧さにある。人間のひげは、同じ太さの銅線と同じくらい強くて硬いが、水でふやかすとアルミニウムくらいの強度になる。ドルコの刃は、先端が微細な鋸歯構造になっており、刃がひげにぶつかるとひげを突き抜け、きれいに剃れる。また、肌の損傷を抑えながらもキレイに仕上がる。さらに、刃の表面にダイヤモンドくらいの強度を持つ薄い膜のコーティングを施し、精度をさらに高めている。


- ドルコの今後の計画は。
現在、フランスのオーシャン・カルフール、米国のCVSやコストコなど、欧州とアメリカのPL(Private Label・流通業者ブランドによる販売)市場でシェア1位を占めており、海外のバイヤーから引き合いが相次いでいる。今後は、ブランド認知度をさらに高め、オンラインビジネスや新興市場におけるマーケティングの強化に重点的に取り組みたい。

記事:コリアネット ユン・ソジョン記者
写真:コリアネット チョン・ハン記者
arete@korea.kr