文化

2014.11.10

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韓国西部の忠清南道泰安郡海域で、朝鮮時代の白磁111点が発見された。

国立海洋文化財研究所は5日、18世紀後期~19世紀前期のものと推定される朝鮮時代の白磁が大量に発見されたことを明らかにした。111点が種類ごとに10点ずつ重ねられた状態になっていて、入れ物の下には器が割れるのを防ぐために緩衝材としてわらが敷かれていた。白磁は、足つき、皿、杯、蜀台など全て日常生活で使われる容器だ。中でも、白磁の蜀台は、発掘された事例のない貴重なものだ。朝鮮時代にろうそくは一般庶民がなかなか使う機会がなかったもので、陶器として制作された蜀台は極めて珍しい。

충남 태안군 해역에서 발견된 백자들은 18세기 후기에서 19세기 전기에 만들어진 것으로 보인다.

忠清南道泰安郡海域で発見された白磁は、18世紀後期~19世紀前期のものと推定される


また、白磁が引き揚げられた場所では、長さ11.5メートル、幅6メートルの朝鮮時代の船も発見された。船体内部を調査したところ、4段になった板が発見され、その周りには貨物が水に濡れないよう荷台として使われていた丸太があった。中から15世紀後半の粉青沙器2点が発見されたことから、この船は朝鮮時代初期のものと推定される。

泰安郡の馬島海域は、速い潮流や暗礁、濃い霧などによってこれまでに多くの船が沈没した場所だ。国立海洋文化財研究所は、2007年から水中発掘調査を実施し、これまでに高麗時代の船舶4隻と遺物約3万点を引き揚げた。

(맨 위부터) 이번에 발견된 발이 있는 그릇, 잔, 접시, 촛대

今回発見された(上から)足つきの器、杯、皿、蜀台



海上輸送によって流通されていた青磁とは違い、これらの白磁が制作されていた朝鮮時代後期は全国の所々に窯が散在し、海上での長距離輸送が必要なかったというのがこれまでの通説だった。しかし、今回の発掘により、朝鮮時代も海路を利用して白磁が流通されていたことが証明された。

国立海洋文化財研究所は年内に水中発掘を終了し、来年4月から発掘作業を再開するという。

コリアネット イム・ジェオン記者
写真提供:文化財庁
jun2@korea.kr