文化

2014.12.08

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国外に散在するハングル関連資料を基に、今後の資料の整理・保存について議論する国際学術大会が、5日に国立ハングル博物館で開かれた。

「海外の学者が語るハングル、ハングル資料」をテーマとした今回の学術大会は、国立ハングル博物館のオープンを記念するとともに、国外に存在するハングル関連資料を把握し、ハングル研究の裾野拡大に向けて開かれた。今回の学術大会には、同博物館開館委員会のホン・ユンピョ委員長をはじめ、中国と日本から出席した学者らが「文字、資料としてのハングル」をテーマに発表した。

문영호 국립한글박물관장이 5일 국립한글박물관에서 열린 국제학술대회에서 환영사를 전달하고 있다.

5日に国立ハングル博物館で開かれた国際学術大会で、同博物館のムン館長が歓迎の挨拶している



国立ハングル博物館のムン・ヨンホ館長は歓迎の挨拶で、「ハングルとハングルで築き上げてきた韓国の文化遺産をしっかり保存・発展させるためには、体系的かつ総合的な管理が可能でなければならない。今後、韓国内外を問わず、過去に生産されたハングル資料の中から文化遺産としての価値のある資料を発掘・調査することが必要」と述べた。

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국립한글박물관 개관위원회 위원장 홍윤표 교수가 '한글에 대한 연구과제'에 대해 기조연설을 하고 있다.

国立ハングル博物館開館委員会のホン委員長が、「ハングルに関する研究課題」について基調演説している



「ハングルに関する研究課題」というテーマで基調演説したホン委員長は、「ハングルは、かなりの部分で研究がなされていると認識されているが、いまだに解決すべき課題は多い。“訓民正音”の意味は何か、“ハングル”という名称をつけたのは誰か、いかなる過程を経てハングルという名称が生まれたのかといった疑問はまだまだ多い。これを体系的かつ総合的に取り上げる深い研究が実施されることを期待する」と述べた。

중국에서 온 왕단 교수가 베이징대학에 소장된 한글 문헌에 대해 소개하고 있다.

中国の王丹教授が北京大学に所蔵されているハングル文献について紹介している



続いて、最初の発題者として登壇した北京大学の王丹教授は、同大学図書館の古籍室に所蔵されている計23種、55冊のハングル文献の現状と価値について発表した。特に、『海東諸国記』の筆写本や『三綱行実図』と『二倫行実図』の異本など様々な文献が残っている。今後、調査すべき図書館の数が多いだけに、韓中両国の政府と研究機関の協力は欠かせない」と述べた。

일본 도야마대의 후지모토 유키오 명예교수가 한글이 지방에 보급된 역사에 대해 설명하고 있다. (사진 국립한글박물관)

富山大学の藤本幸夫名誉教授が、ハングルが地方に普及した歴史について説明している(写真提供:国立ハングル博物館)



富山大学の藤本幸夫名誉教授は、日本全域で韓国学文献資料の痕跡の探求・整理に生涯を捧げた。今回の発表では、「千字文」を中心に朝鮮時代のハングルの地方への普及について紹介した。

藤本教授は、「ハングルが1446年に公布されるまでは千字文の訓音を暗唱する程度だったが、やがてハングルの便利さが認識され、世祖(1455~1468)から成祖(1470~1494)の頃にソウルを中心に漢字本の千字文に訓音をつけたものが普及していったと考えられる」と述べた。

중국 연변대 김광수 교수가 북한과 중국에서 어떻게 한글 자료를 수집, 보존해왔는지 설명하고 있다. (사진 국립한글박물관)

中国延辺大学のキム教授が、北朝鮮と中国でどのようにハングル資料が収集・保存されてきたか説明している(写真提供:国立ハングル博物館)


中国延辺大学のキム・グァンス(金光洙)教授は、北朝鮮と中国の資料を中心にハングル資料の収集と保存のあり方について発表するとともに、北朝鮮のハングル資料の現状や保存、管理方法などについて紹介した。キム教授は、「ハングル資源の収集と整理は、必ずしも一つの国や集団によって行われる必要はなく、朝鮮民族の文化を愛する全ての人に任せられた共同の課題だ。従って、ハングル資料の収集と整理は、互いに協力して取り組まなければならない」と強調した。

コリアネット イ・スンア記者
slee27@korea.kr