文化

2019.05.27

第72回カンヌ国際映画祭で映画「パラサイト」が最高賞のパルムドールを受賞し、記念撮影する奉俊昊監督=25日、フランス・カンヌ、カンヌ国際映画祭フェイスブック

第72回カンヌ国際映画祭で映画「パラサイト」が最高賞のパルムドールを受賞し、記念撮影する奉俊昊監督=25日、フランス・カンヌ、カンヌ国際映画祭フェイスブック



[イ・ギョンミ]

奉俊昊(ポン・ジュノ)監督の映画「パラサイト」が25日(現地時間)にフランスのカンヌで行われた第72回カンヌ国際映画祭の授賞式で、コンペティション部門の最高賞パルムドールを受賞した。同賞受賞は韓国映画100年史上初めて。

「パラサイト」は、最高賞のパルムドールを競うコンペティション部門に出品されたクエンティン・タランティーノ監督やアブデラティフ・ケシシュ監督らをはじめとする21作品のうち、最高の作品として選ばれた。

韓国映画がカンヌ、ベルリン、ベネチアの世界3大映画祭で最高賞を受賞したのは、2012年の金基德(キム・ギドク)監督の映画「嘆きのピエタ」がベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞して以来7年ぶりのことだ。

「パラサイト」は、貧困層と富裕層の良家族の物語を描いたブラックコメディーで、世界でも問題になっている貧富の二極化を取り上げた映画だ。

満場一致でパルムドールを受賞した奉監督は、「この映画は私にとって大きな冒険だった。ユニークで新しい映画を作りたかった」と説明し、共に映画を作った俳優やスタッフらに感謝の意を伝えた。また、「このトロフィーを自分の手で触れる日が来るとは思わなかった」と胸いっぱいの感情を表した。

審査員長を務めたアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督はこの映画について、「見た瞬間に魅了された」とし、「韓国社会を描いた映画だが、同時に世界中で問題となっているテーマを、ユーモラスな手法で表現した」と絶賛した。

21日にはフランスのカンヌで「パラサイト」の公式上映会が開かれ、約9分にも及ぶスタンディングオベーションが送られた。また、各国のメディアが発表する評価でも最高点を獲得し、192カ国に先に販売されるなど話題の作品となった。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領は26日、フェイスブックやツイッターで「この1年の間に撮られた世界中の映画の中から、『パラサイト』が最も優秀な作品として認められた」とした投稿した上で、「韓流文化の地位がさらに高まった」と奉監督へのお祝いメッセージを送った。

km137426@korea.kr