政策

2015.03.03

朴槿恵(パク・クネ)大統領は2日、クウェートのバヤン宮殿で、クウェートのシャイフ・サバーフ・アフマド・サバーフ(H.H. Sheikh Sabah Al-Ahmad Al-Jaber Al-Sabah)国王と首脳会談を行った。

朴大統領は、両国が1979年の国交樹立以来、着実に友好協力関係を強化してきており、最近では、両国間の協力関係を経済だけでなく政治・外交・文化および地域・世界の問題まで網羅する包括的なパートナーシップに発展させていることを喜しく思うと述べた。

朴大統領は特に「クウェート・ビジョン2035」と韓国の「経済革新3カ年計画」は両方とも創造力とイノベーションによって新しい成長エンジンを創出し、高付加価値産業の育成を目指すという点で共通しており、両国間の相互協力の可能性が大きいとしたうえで、これまでのエネルギー・建設分野を中心とした協力に加え、ICT、鉄道・交通、保健医療、サービスなど高付加価値型の協力を積極的に行っていくことを呼びかけた。

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박근혜 대통령(왼쪽)이 2일 쿠웨이트 바얀궁에서 쉐이크 사바 알-아흐마드 알-자베르 알-사바(H.H. Sheikh Sabah Al-Ahmad Al-Jaber Al-Sabah) 쿠웨이트 국왕과 정상회담을 갖고 정치•외교•에너지•문화 등에서 협력을 강화하기로 했다.

朴槿恵大統領(左)は2日、クウェートのバヤン宮殿で、クウェートのシャイフ・サバーフ・アフマド・サバーフ(H.H. Sheikh Sabah Al-Ahmad Al-Jaber Al-Sabah)国王と首脳会談し、政治・外交・エネルギー・文化などの分野で協力を強化していくことで合意した



サバーフ国王は、クウェートの政府と国民は韓国との特別な協力関係をより強固なものにしていく準備ができており、特にクウェートの誇らしい記念物となることが期待されるシャベール連陸橋とムバラク港の建設に韓国企業が参加したことを嬉しく思うとしたうえで、今回の訪問が政府・国会レベルの協力はもちろんのこと、韓国企業との協力がさらに活発になるきっかけになることを期待すると述べた。

朴大統領は、従来のエネルギー分野における協力にICTを融合させ高付加価値を創出していく必要があると指摘し、両国の石油公社が推進中の資源開発関連の共同技術研究により、石油探査・開発・生産の全過程において経済性を向上させることができると期待していると述べた。また、電力システムにITを取り入れてエネルギー効率を最適化するスマートグリッドなどの分野で、互恵的方向でエネルギー協力が継続されることを望むとした。

朴大統領は、韓国企業がこの40年間、クウェートの主要な建設・プラントプロジェクトに多数参加し、クウェートの発展に貢献したとしたうえで、今後も韓国企業が新規精油施設プロジェクト(NPR:New Refinery Project)などに参加し、クウェートのインフラ構築に引き続き貢献できるよう、関心と支援を要請した。

朴大統領は、両国の保健当局間で先日「保健医療協力MOU」を締結したことを受け、患者の送出や医療スタッフの研修、病院の建設・運営など、本格的な保健医療協力が行われることを期待するとし、韓国がクウェートに提案したICT公務員および専門家の教育支援事業などの分野でも両国が緊密に協力していくことを呼びかけた。

サバーフ国王は、韓国はどんなプロジェクトも見事に遂行することで有名だとしたうえで、韓国企業がICTなどを含め、クウェートの様々なプロジェクトに積極的に参加することを期待すると述べた。

両首脳は、両国関係の強化に伴う人的交流の重要性に共感し、査証発行手数料の免除など、両国国民の入国および滞在時における不便を解消し、利便性を高める措置を歓迎した。朴大統領は特に、「運転免許証相互認定協定」の早期締結に向けたクウェート側の協力を要請し、これに対し、サバーフ国王は、積極的に検討し必要な措置を取っていくと答えた。会談の直後、両国外相は、両首脳が見守る中で、「外交官・官用/特別パスポート査証免除協定」に署名した。

一方、両首脳は、国際舞台における両国間の協力、様々な地球規模の課題に関連する協力や朝鮮半島・中東における平和構築などについても意見を交わした。特に、国連や専門機関などの国際機関における協力を強化していくことで一致し、人道支援や世界水フォーラムなどと関連した両国の協力についても意見交換した。サバーフ国王は今月末にクウェートで開催される第3回シリア人道支援会合への韓国の積極的な参加と支援の検討を要請し、朴大統領は、サバーフ国王の指導の下でクウェートが積極的な人道支援活動を行っていることを評価し、韓国政府も今回のシリア人道支援会合に積極的に参加し、貢献していくと答えた。

朴大統領は、4月に韓国で開催される世界水フォーラムへのクウェートの参加を希望した。これに対し、サバーフ国王は、水はクウェートが重視している分野で、水フォーラムの主催による韓国の貢献を評価し、クウェートの支持と参加の意向を示した。

朴大統領は、北朝鮮の非核化と朝鮮半島の平和統一に向けた基盤構築のための韓国政府の努力を説明する一方、クウェートは湾岸地域で唯一の北朝鮮大使館常駐国で、北朝鮮への人道支援など北朝鮮との協力関係を維持しているだけに、北朝鮮の核問題を解決し分断70年を克服するための韓国の努力に対するクウェートの支持と建設的な役割を要請した。これに対し、サバーフ国王は、北朝鮮の核問題の解決の重要性に共感を示し、韓国と北朝鮮両方と外交関係を持つ国として、朝鮮半島の統一問題についても大きな関心を持ち支持していくと述べた。

コリアネット ウィ・テックァン、イム・ジェオン記者
写真提供:大統領府
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