釜山市のベクスコで開催中の国際電気通信連合(ITU)全権委員会議の目玉は、何といっても「5G」だ。

第5世代(5Generation)の移動通信技術を利用すれば、1秒で映画1本をダウンロードすることができる。また、スターウォーズなどの空想科学映画で見られたホログラムなどを携帯端末を通じて活用することもできる。

パク・クネ(朴槿恵)大統領は20日、ITU全権委員会議の開会式で、「ハイパーコネクティド・デジタル革明をリードすべく、2017年までにギガ・インターネット網を構築し、2020年に世界初の第5世代移動通信サービスの商用化を目指す」と述べた。



今回のITU会議では、韓国のサムスン電子やLG電子、SKテレコム、KTなどが5G関連技術を公開した。

サムスン電子は15日、ITU全権委員会議に先立って実施した高速走行環境での5G移動通信のデモンストレーションに成功したと発表した。時速100キロ以上の車両の中でも途絶えることなく1.2Gbpsの速度でデータを送信することに成功し、停止の状態では7.5Gbpsまで記録した。1秒当たり940MBの速度で送信できるこの技術は、現在の4G LTEサービス網の30倍以上の速度だ。

サムスン電子DCM研究所のキム・チャンヨン所長は、「スマート・デバイスの大衆化やクラウドサービス、スマートホーム、IoTなどの活性化により、5G移動通信への期待が大きくなっている」と話す。



SKテレコムは、「ワールドITショー2014(以下「WIS2014」)」で5G技術を公開した。同社は、既存の4G LTEの48倍の3.7Gbpsの速度を誇る5G技術を披露した。この技術を利用すれば、超高画質(UHD)映画約100本を同時にストリーミングできる。

「5Gグローバル・サミット」で「5Gホワイトペーパー」を公開したSKテレコムは、5Gネットワークを活用した未来のサービスとして「ホログラム」が、拡張現実や仮想現実、ホログラムなどの技術を活用して実際に経験しているような実感型マルチメディアのサービスをリアルタイムで提供する「イマーシブ・マルチメディア」や大容量無線アクセス基盤で従来のセンサーやスマートデバイス、車両などをネットワークでつなぐ「ハイパーコネクティド・モノのインターネット(IoT)サービス」が商用化すると予想している。

SKテレコム・ネットワーク技術院のパク・チニョ院長は、「“5Gホワイトペーパー”を発刊できてとても嬉しい。今後の(5G関連の)様々な研究・議論で方向性を提示できるようになった」と話す。

コリアネット　チョン・ハン記者
hanjeon@korea.kr