科学技術

2015.01.15

経済的で世界最高水準の高効率の次世代太陽電池「ペロブスカイト」の素材技術が開発された。

成均館大学エネルギー工学科のソク・サンイル教授の研究チームは9日、従来のシリコン太陽電池に匹敵する効率(20.1%)で、価格は3分の1水準のペロブスカイト太陽電池の素材技術の開発に成功したことを明らかにした。

これは、米国国立再生可能エネルギー研究所(NREL)が公認するペロブスカイト太陽電池効率チャートで最も高い水準だ。

現在、太陽電池市場ではシリコン太陽電池が約90%を占めている。シリコン太陽電池は、高純度シリコンが主原料で、太陽エネルギーを電気エネルギーに変える変換効率が高い。しかし、製造工程が複雑で、生産単価が高いのがデメリットだと指摘されてきた。

ソク教授の研究チームが太陽電池の開発に使用したペロブスカイトは、電気伝導性に優れた結晶構造を持つ物質で、ホルムアミジン・メチルアンモニウム(有機物)と鉛・ハロゲン化物(無機物)を混合させて生成する。ペロブスカイトの製造コストはシリコン太陽電池の3分の1程度で、薄いフィルムのような形態でよく曲がるため活用度が高い。しかし、シリコン太陽電池に比べて変換効率が低く、商用化のネックになっていた。

そこで研究チームは、ペロブスカイト太陽電池に安価の化学素材をコーティングする方法で商用化の道を開き、効率18.4%の太陽電池を開発した。

석상일 성균관대 교수

成均館大学のソク・サンイル教授



ソク教授は、「低コストの工程で開発された従来の太陽電池の効率性の限界を克服できる工程技術を開発したことに大きな意味がある。今後、広い面積を対象とした連続工程技術と高い安定性を有するコア技術が開発されれば、本格的に実用化できる」と話す。

今回の研究は、未来創造科学省グローバル研究室事業の支援で実施され、研究結果は国際学術雑誌『ネイチャー』の電子版(1月7日付)に掲載された。

네이쳐 지 온라인판 1월 7일자에 소개된 석상일 교수 연구팀의 태양전지 연구결과

『ネイチャー』電子版(1月7日付)に紹介されたソク教授の研究チームの太陽電池に関する研究結果



コリアネット ユン・ソジョン記者
写真提供:成均館大学
arete@korea.kr