社会

2014.11.24

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チンパンジーと野生動物の研究に生涯を捧げてきた動物学者で環境運動家のジェーン・グーダル(Jane Goodall)氏(80)が、23日に忠清南道舒川郡の国立生態院を訪問した。

「チンパンジーの母」と呼ばれるグーダル氏はこの日、国立生態院が彼女の業績を称えて同院の敷地に造成した「ジェーン・グーダル・ロード」の命名式に出席した。約1キロにわたる森の道の周辺には、グーダル氏が1960年代にアフリカ・タンザニアのゴンベ(Gombe)密林で使用していたテントと彼女がチンパンジーと戯れる様子が写った写真などが掲げられた。

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(사진 위) 제인 구달 박사(오른쪽)가 최재천 원장과 함께 국립생태원을 둘러보고 있다. (아래) 제인 구달 박사가 사람과 자연의 공존을 모색하는 메시지가 적힌 나무 울타리를 지켜보고 있다.

(上)グーダル氏(右)がチェ・ジェチョン院長の案内で国立生態院を見回っている (下)グーダル氏が人間と自然の共存を模索するメッセージが書かれた木の柵を見つめている



グーダル氏は26歳だった1960年、「ゴンベ・チンパンジー保護区域」に入り、チンパンジーの観察と研究を始めた。彼女は、シロアリを捕まえようとチンパンジーが狭い穴に細い木の枝を押し込む姿を発見し、道具を使う動物は人間だけという当時の通念を覆した。

グーダル氏は現在、動物・環境のための運動「根と若芽(Roots and Shoots)」で活動している。1991年にタンザニアで12人の子どもとともに始めたこの運動は、現在110の国の15万人以上が会員として参加しており、生命の大切さと環境危機の発信に取り組んでいる。

グーダル氏は「希望の種」というテーマで講演し、自然と人間が共存する未来に向けたメッセージを伝えた。

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(사진 위) 제인 구달 박사가 국립생태원에서 '희망의 씨앗'이라는 주제로 강연을 펼치고 있다. (아래) 강연 후 방문자들에게 사인을 해주고 있는 제인 구달 박사.

(上)グーダル氏が国立生態院で「希望の種」というテーマで講演している (下)講演後、来場者たちにサインするグーダル氏


グーダル氏は、「人間がもたらした気候変動は、生物多様性を破壊するだけではなく、人間自身の暮らしも破壊してしまう。人々は自分たちの行為が次世代にどんな影響を及ぼすか考える知恵を失ったようだ」と語った。また、「年に300日以上、世界各地を巡回しながら私たち人間がいかに自然を破壊しているかこの目で見てきた。何を食べようか、何を着ようかという小さなことから環境のために何ができるかを考えてほしい」と呼びかけた。

コリアネット イム・ジェオン記者
写真提供:国立生態院
jun2@korea.kr