社会

2017.08.18

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フュージョン韓服を着ている観光客=11日、景福宮



[ソウル=カン・ガヒ、キム・ウニョン]
[写真=カン・ガヒ]

最近、景福宮・昌慶宮などのソウル古宮周辺で、韓服(ハンボク)を着ている観光客を多く見かける。

韓服着用者に限って、古宮の無料入場ができる文化財庁の政策が2013年に韓国で行われた。「韓服」は無料入場の手段ではなく、外国人にとってもはやソウル観光の主要体験イベントとなった。

ソウルの古宮周辺には韓服のレンタル店ができ、多彩な韓服を着る韓国人や外国人の数が増え続けている。

しかし、最近彼らが着る韓服は「伝統衣装ではない」との問題が提起されている。
朝鮮時代の両班(ヤンバン、特権身分階級)が着る衣装ではなく、妓生(キーセン、朝鮮の伝統的な芸妓)の衣装や洋装と変わらないとの批判の声が一部から出ている。

ソウル鍾路区庁で11日、この問題を指摘し正しくするためのワークショップが開かれた。

韓服正しく着る協会の朴彰淑(パク・チャンスク)会長は、「韓服の正しい着付け」をテーマに講演を開いて、最近の観光客が着る韓服は伝統衣装から外れると主張した。また、「韓服は模様でなく、上品な色で着る物」とし、「韓服の基本から外れない範囲で韓服を発展させていけば良い」と付け加えた。

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韓服正しく着る協会の朴彰淑会長=11日、ソウル鍾路区庁



しかし、ワークショップに参加した韓服レンタル店の関係者の意見は、これに対して大部分異なった。
ルールと順序が厳しい伝統を守り続け、韓服が消えてゆくより、現代に合わせた「韓服」という形を維持することが望ましいとの意見もあった。

韓服レンタル店を運営している鄭智允(ジョン・ジユン)代表は、「最近の外国人は海外で人気のある時代劇に出る韓服を欲しがる」とし、「このためには、ドラマ・映画に出る韓服(の形)を改善するべきだ」と述べた。

伝統をアレンジすることは簡単ではない。隣国の伝統衣装はどうだろう。
中国の伝統衣装である「チャイナドレス」を西洋の現代的スタイルにアレンジしたり、日本の伝統衣装である「浴衣」の帯をアレンジして着る若者もいる。

韓国も韓服が持っている固有の意味を活かしながら、現代式にアレンジして受け入れるのはどうだろう。

eykim86@korea.kr