左側日本語字幕、右側中国語字幕=田村温子撮影
[仁川=田村温子]
8月29日に仁川(インチョン)文化芸術会館で「日中韓芸術祭」が開かれました。
実は同日「日中韓文化大臣会合」があり、それにちなんで開かれた文化交流祭で、会議を終えた大臣・長官たちがその足取りのまま会場に到着しました。日本からは柴山昌彦文部科学大臣、中国からはルォシュガン文化観光部長、韓国の朴良雨(パク・ヤンウ(パク・ヤンウ)文化体育観光部長官が参加しました。
現在韓国とは政治のことでいろいろありますが、こうして無事に交流会が開かれたことを大変嬉しく思いました。進行は韓国語でしたが、スクリーン画面には中国語と日本語の字幕が出ており、韓国語が分からない外国人でも楽しめるものでした。
左から日本(五代目松本源之助社中)、韓国( 国立国学院芸術団 )、中国の獅子舞団=田村温子撮影
幕開けは、日中韓3国違う個性を持った사자춤(獅子舞踊り)でした。
客席後方の扉からの入場だったので、間近で見ることができました。同じ獅子舞踊りでも、獅子の大きさも、派手さも、雰囲気も全く違っており、3国それぞれの特徴が表れていました。
今まで意識したことなかったのですが、韓国と中国の獅子は人間2人で操るのに対して、日本の獅子は一人で操っており、小ぶりでしたが動物の細やかな動きまでしっかりと再現されていました。
中国のパフォーマンス、雑技団=ジャクリーン・ブリエニョ撮影
その後は国別の公演となります。
中国は伝統舞踊、馬の蹄の音を表現したパフォーマンス、柔軟体操、未来をコンセプトにした団体ダンス等… 中国の過去・現在・未来を表現しているようでした。
日本の太鼓パフォーマンス=田村温子撮影
日本からは太鼓と現代ダンスのパフォーマンス。
鼓童というチームの太鼓演奏に合わせてDAZZLEダンスチームの現代ダンスを取り入れた公演だったのですが、伝統と現代の調和がとても新鮮な組み合わせでした。一緒に行った韓国人の反応も良く、日本の公演はとても魅力的だったと話していました。
韓国のパフォーマンス=田村温子撮影
韓国は国立国学院芸術団の伝統公演に加え、グラフィック映像との融合、新しい感じのメディアアートで華やかな公演でした。手前にシースルータイプのスクリーンがあり、ダブルスクリーンで立体感と迫力がありました。
またK-POPアイドル、Stray Kids(ストレイキッズ)のパフォーマンスが始まると、会場は一気に盛り上がりました!ペンライトを持ったファンたちが来ていましたが、韓国人だけでなく外国人ファンも多いことに驚きました。
3カ国の公演団と真ん中で手を取り合う日中韓の文化大臣たち=田村温子撮影
今年の夏は政治的な問題もあり、日韓の姉妹都市交流など中止になったところもあると聞きましたが、今回の交流会と日中韓文化大臣会合を機にいい方向に向かっていけばよいなと思います。
翌日に開かれた会合では「文化交流は維持していくべきだ」と話がついたようなので、少しずつでも市民レベルの関係において回復することを期待しています。
実際に日韓関係が困難な状況にある中でも、日本人が韓国に旅行したりしていますし、私も韓国人の友達とはなに1つ変わりなく付き合っています。
むしろ韓国人の友達から「あなたのこと心配していたけど大丈夫?韓国で暮らしていて心配だと思うけど、政治の問題なんだから一般市民には関係ない。気になると思うけど、韓国人は日本人を憎んでるわけではないんだよ。」と心配して連絡してくれる友人が多かったです。
実際には政治的な葛藤と、韓国人日本人の個人の関係や文化交流は別物だと考える韓国人も多いと感じています。このような市民の文化交流が、日韓のさらなる交友改善の大きな力になると信じています。
*この記事は、日本のコリアネット名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。 km137426@korea.kr