[茨城=登久美子(日本)]
歪ませたギターの音とパーカッションの音で始まる『In My Head』。柔らかな歌声とは裏腹に、サウンドの輪郭がはっきりとしていて曲全体はシャープな印象。この曲は2011年10月に発表したCNBLUEの日本メジャーデビュー曲です。
今年日本でのデビュー10周年を迎えるCNBLUE。ギターボーカルのジョン・ヨンファ、ベースのイ・ジョンシン、ドラムのカン・ミンヒョクの3人組ロックバンドです。バンド名CNBLUEの由来は「Code Name BLUE」から。デビュー当時、韓国の音楽番組ではグループでダンスをしながら歌うスタイルが多かった中で、ロックバンドが出てきたことで筆者はKPOPが面白くなるなと思ったことを覚えています。
CNBLUEはアニバーサリーイヤーを記念して『CNBLUE日本デビュー10周年プロジェクト』と題し様々な企画を展開中です。
第1弾は「オンラインファンミーティング」開催、第2弾はスペシャルムービー「Footsteps of CNBLUE」を公開、第3弾はファンミDVD-BOX「CNBLUE Official Fanmeeting Collection ‒BOICE‒ 」を5月に発売決定(BOICEはCNBLUEのオフィシャルファンクラブの名前)、第4弾は「BOICEが作るPhoto Album」公開、そして第5弾はニューシングル「ZOOM」を6月発売決定、という以上5つの企画です(3月28日現在)。
第5弾の「ZOOM」は既にティーザー映像も公開されています。花や観葉植物などで埋め尽くされたカラフルな部屋で3人が演奏している、というもの。曲もとてもキャッチーで春らしく、そしてジョン・ヨンファの柔らかな歌声で楽しくなる曲です。
気になったのは、3人にそれぞれ立てられたマイクが色や形の全く違うタイプ、そしてマイクを向ける角度まで様々にセッティングされていることです。もちろん実際のレコーディングでは違うマイクを使っている可能性が十分にあるのですが、3人の個性に応じてということなのか、マイクの色や形、向ける角度を変えていて非常に興味深かったです。
日本でのインディーズデビュー時から辿っていくとシングルは14曲、アルバムは8枚、ミニアルバムは2枚、ベストアルバムも1枚、数多くの演奏と歌声でファンを魅了してきたCNBLUE。途中にはメンバーの脱退も2回あり、決して全てが順風満帆ではなかったかもしれませんが、新曲が出る度に増していく大人の色気やかっこよさはもちろん、ミュージシャンとしての成熟度からも目が離せません。これからもエッジの効いたギターサウンドの曲を楽しみにしていきたいと思います。
登 久美子(のぼる くみこ)
茨城県たかはぎFM「旅するK-POP(全国18局より放送中)」のパーソナリティーであり番組編集も担当している。
Twitterアカウントは @Kanna_Yuri
ブログは https://kannayuri.hatenablog.com/