名誉記者団

2021.06.16

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[茨城=登久美子(日本)]
[映像=JYP Entertainment]


6人組男性グループ、2PMが6月28日(月)に完全体で7枚目のフルアルバム「MUST」を発売します。韓国でのデビューから13年、日本でのデビューからは10年という今年、メンバー全員が揃った完全体でのカムバックは「GENTLEMEN’S GAME」以後約5年ぶり。その5年間にはタイ出身のニックンを除いた5人が兵役を終え、各メンバーはソロで活動したり俳優としても活躍しています。今日はそんな2PMの今までを振り返り、音楽に大活躍の6人に迫ってみたいと思います。

2PMのデビュー曲は2008年シングル「HOTTEST TIME OF THE DAY」。
JYP Entertainmentに所属し、代表のパク・ジニョン氏が育て上げた久々の男性グループとして注目を浴びました。メンバーはリーダーのジェボム、ジュンス(後にJun.Kに改名)、ニックン、テギョン、ウヨン、ジュノ、チャンソンの7人。衣装の隙間から見える割れた腹筋や盛り上がった二の腕は肉体美をアピールすると同時に野性味を感じさせ、「KPOP界最強の野獣アイドル」と称されるほど。ミュージックビデオもモノトーンの色味を使った暗い配色が多く、重厚なオーラを出していました。その反面、バラエティ番組では愛嬌ある姿が魅力的で野獣と愛嬌が行ったり来たり。韓国だけにとどまらず世界中にファンを拡大していきました。

そしてデビュー翌年の2009年、2PMを代表するような大ヒット曲が2曲誕生します。1曲目は4月に発売されたミニアルバム「2:00PM Time For Change」のタイトル曲「Again & Again」。同年にジェボムの脱退があり現在の6人体制となった後、11月にも大ヒット曲が誕生します。それが後に日本語版も発売される「Heartbeat」でした。一糸乱れぬゾンビダンスとアクロバティックな振り付けは躍動感に溢れ、さらに中毒性のある悲しげなメロディーがその躍動感を強調、各音楽チャートの1位を独占したのは言うまでもありません。この「Again & Again」や「Heartbeat」の大ヒットにより、「2009 Mnet Asian Music Award(MAMA)」の最高賞となる「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」を受賞。2PMが多様な才能を集めたアーティスト集団であることを証明した年ともなりました。

筆者が2PMの存在を知ったのもそんな2009年の「Heartbeat」の時でした。心臓の音がドラムのようにリズムを刻んだり、ゾンビのように脱力しながら動くゾンビダンスが衝撃的だったことは言うまでもありません。しかしちょうどその頃日本では、恋愛に消極的な男性を意味する「草食系男子」という言葉が大流行。2009年の年末に行われる流行語大賞にもノミネートされた言葉です。そんな草食系男子という言葉が出てくると、逆に草食系では物足りない、もっと男性的な肉体美があっていわゆる「肉食系」な台詞を言う男性がいいという人もいます。まさに筆者がそう思う1人ですが、そんな人も肉食系の魅力を再確認し、2PMにハマっていったのではないでしょうか。

その後2011年5月にはシングル「Take Off」で日本デビューを果たします。シングルで発売する曲はCM曲やアニメーションの主題歌など様々なタイアップ曲となり、バラエティ番組にも出演するなど日本のお茶の間にも2PMの存在感が増していきました。


今年に入って一気に2PMの過去のヒット曲が動画サイトなどで話題に急上昇してきました。特に、2015年に発売された「My House(우리집)」は昨年チャートを逆走行。今年3月に発表されたJun.Kがソロで歌う「My House - Acoustic ver.-」の動画は公開から3ヶ月足らずで201万回再生に達しています。2PMの人気はまだまだ健在、どころか、ますます高まっているようにも思えます。この中でのニューアルバム発売ということで、2PMファンのみならず韓国ドラマファンや様々な人がこのカムバックに注目したことは言うまでもありません。

「MUST」のトレイラー動画では男性的なセクシーさ、都会的なモノトーンの色使い、そして物憂げな視線、という今までの路線からは大きく変わっておらず、非常に楽しみです。今年の夏はまた2PMのブームが吹き荒れそうです。



登 久美子(のぼる くみこ)


茨城県たかはぎFM「旅するK-POP(全国18局より放送中)」のパーソナリティーであり番組編集も担当している。


Twitterアカウントは @Kanna_Yuri 

ブログは https://kannayuri.hatenablog.com/





*この記事は、日本のコリアネット名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。

eykim86@korea.kr