チャールズ・アッシャー
ソウルで冬を過ごすというのはかなり辛いことかもしれない。寒い天気に冷たい風、おまけにきれいな雪がたくさん降るわけでもない。過酷な冬に耐えながらただ春の到来を待ち望むそんな時間だ。だからといって冬に楽しめるソウルの魅力が全くないというわけではない。実のところ寒い冬のソウルでは経験できることがたくさんある。閑散期の1・2月にソウルを訪れる予定の旅行客にソウルの冬を楽しめるちょっとした旅行情報を紹介しよう。
ショッピング1月末から2月末までは「コリアグランドセール」が開催される。約5週間全国各地でショッピング・宿泊・エンターテイメントなど様々な分野で割引特典が提供される。すかすかの旅行バッグをソウルでいっぱいにして帰るつもりの観光客にはもってこいの機会。明洞(ミョンドン)だけでなくソウル全域で割引商品を見つけることができる。化粧品は「1+1」イベントで1つ購入すると同じ物をもう1つもらえ、遊園地は3割引の入場料で楽しむことができる。さらに韓国行きの往復航空券もお手頃価格で求めることができるので必見だ。
アイススケートアイススケートといえば韓国のキム・ヨナ元選手やショートトラックの選手たちが思い浮かぶだろう。ソウルにはスケート初心者向けのアイスリンクもたくさんある。2010年のバンクーバー冬季五輪でキム・ヨナ選手が見せたパフォーマンスが強く印象に残っているというのならソウル松坡区(ソンパく)にあるオリンピック公園平和の広場のスケートリンクをおすすめする。ここでは公園の風景を背景に屋外でスケートを楽しむことができる。こうした屋外スケートリンクは瑞草区(ソチョく)にある芸術の殿堂音楽広場にもある。最も最近オープンした汝矣島(ヨイド)公園のスケートリンクにはそり滑りや雪遊びができる場所もあるため多彩な冬の遊びを体験することができる。麻浦区(マポく)上岩洞(サンアムドン)のMBCスケートリンクは地下鉄6号線デジタルメディアシティ駅近くにあり、放送局のMBCが運営しているためときたま大衆音楽の公演も開かれる。最後にエレガントなムードの中で滑りたい人には南山(ナムサン)近くのグランドハイアットスケートリンクをおすすめしよう。入場料が一般のスケートリンクより高いがライトアップで輝く木々やソウルの夜景はそれだけの価値がある。屋外にも暖房施設が整っているので寒さも気にならない。
グルメ海辺で水着を着るなんてことのない寒い冬は美味しいものを好きなだけ食べる絶好のチャンス。熱々のキムチ鍋やボリューム感のあるキムチチゲ、甘い小豆粥などが食欲をそそる。もうじきやってくる韓国の旧正月ソルナルは旨みたっぷりのトッククが食べられる日だ。ソルナルにトッククを1杯食べると1つ歳をとる。1年の健康と幸運を祈るという意味もある。1つ歳をとる代わりに幸運を得るというわけだ。中でも一番の冬グルメはマッコリとチヂミではないだろうか。キムチチヂミ、海鮮チヂミ、ねぎチヂミなど種類もたくさんある。チヂミの盛り合わせを頼めばズッキーニチヂミに豆腐チヂミ、魚チヂミなどを一度に味わうことができる。路上では焼き栗、焼き芋、たまごパン、たい焼き、ホットクなどの屋台おやつが行き交う人々を誘う。
チムジルバン韓国のチムジルバンは冬の季節を狙って発明されたのだと思う。1年中いつ行っても良いところだが、零下の天気ではとりわけお風呂やサウナに入りたくなるものだ。お風呂で十分身体を解した後ぬくぬくのオンドルの上でしばらく仮眠をとればなんとも幸せな気分になる。一度入場すれば基本数時間は利用できるので外で凍えることもない。落ち着く空間でリラックスすればもう寒さなんて怖くないはずだ。
このコラムを書いたチャールズ・アッシャーさんは旅行ブロガーとして活動している。翻訳:コリアネット イ・ハナ記者、イ・スミン