ハン・スンジュ博士(後列、真ん中)が率いる研究チーム=韓国化学研究院
[コ・ヒョンチョン]
韓国の研究陣が、セレニウム(Se)を使った液体金属触媒(NiBiSe、CuBiSe)を活用し、ブルー水素を効率的に生産する技術を開発した。
韓国化学研究院のハン・スンジュ博士の研究チームは9日、「ブルー水素を生産するに当たって、従来の固体触媒の代わりに液体状態に維持される金属触媒を使うことで、生産性を高めることに成功した」と明らかにした。
ブルー水素はメタン(CH4)の熱分解を通じて生成される水素である。生産の過程において、CO2を発生しないため、環境にやさしい。
今回、提案された液体金属触媒のNiBiSeとCuBiSeは、従来の固体触媒のNiBiとCuBiに比べて、メタンから水素への転換率がそれぞれ36.3%、20.5%改善された。今回の研究成果によって、グリーン水素の生産と商用化への可能性が確認されたと言える。
研究チームは「ブルー水素を生産する既存の技術が抱えていた問題点を克服した。カーボンニュートラルの実現に向けて、寄与できると期待される」と述べた。
一方、研究陣はさらに研究を続けることで、工程効率をさらに改善させる計画だ。2030年以後には、商業的に利用できる可能性を高めるために尽力する。
hjkoh@korea.kr