食・旅行

2020.08.05



[抱川・漣川・鉄原=ソ・エヨン、キム・ウニョン]
[映像=チェ・テシュン]

今年7月にユネスコ世界ジオパークに認定された漢灘江(ハンタンガン)一帯。北朝鮮の江原道・平康(ピョンガン)郡を源流とし、軍事境界線の南側を流れる。韓国の江原道・鉄原(チョルォン)郡から京畿道・抱川(ポチョン)市を過ぎ、漣川(ヨンチョン)郡に至る。全体の長さは136キロメートル。


今年7月、「漢灘江国家地質公園」が国際的に貴重な地形や地質としてユネスコ世界ジオパークに認定された。韓国国内の地域としては、済州道や慶尚北道・青松(チョンソン)郡、光州(クァンジュ)市・無等山(ムドゥンサン)に続き、4カ所目で、世界では148カ所目となる。


今回認定されたのは、抱川市と漣川郡、鉄原郡。漢灘江の流域1164.74キロメートルで、ソウルの汝矣島(ヨイド)地区の400倍に相当する面積だ。国内唯一の玄武岩侵食河川。


およそ50万年前の火山活動による風景や非武装地帯(DMZ)における生態系が保全されていることが高く評価された。

同公園の解説者の徐成哲(ソ・ソンチョル)さんは、「河川の浸食作用で30~50メートルほどの高さのU字型峡谷が形成されている」とし、「溶岩地帯と柱状節理、峡谷も保存されていて、地質学的価値が高い」と説明した。


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才人の滝=7月27日、京畿道・漣川、ソ・エヨン撮影


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ピドゥルギナンの滝 =7月27日、京畿道・抱川、ソ・エヨン撮影


逍遥山(ソヨサン)駅から車で30分ほど行くと、「才人(チェイン)の滝」に着く。高さ約18メートルの絶壁から流れ落ちる滝の様子と、周辺の森林が美しい景観を作り出す。

漣川郡庁の地質専門家の金大愚(キム・デウ)さんは、浸食作用によって、水深5メートルの滝つぼが形成されていると説明した。

xuaiy@korea.kr 同公園のもう一つの見どころは、「ピドゥルギナンの滝」。周辺の地形が「ピドゥルギ(ハト)」の巣のように、ぽこっと凹んだ形をしている玄武岩浸食の峡谷である。柱状節理や板状節理などが発達し、様々な地質構造が観察できる。


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所伊山の頂上から眺めた風景=7月27日、江原道・鉄原、ソ・エヨン撮影


鉄原郡の所伊(ソイ)山の頂上から眺める溶岩台地とその先のDMZの風景は、素晴らしい。所伊山は、標高362メートルで、6・25戦争(韓国戦争)が起きてから約60年間、米軍基地として使用された。そのため、一般人は立ち入り禁止となっていたが、2012年から「所伊山生態の森・緑の道」という名前で、一般人に公開された。

約6千万年前の火山の噴火により、巨大な溶岩台地が発達している。1952年の白馬高地の戦いとして知られている「白馬高地」や朝鮮労働党舎を見ることができる。

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抱川漢灘江ハヌルタリ(歩道橋)の風景=7月27日、京畿道・抱川、抱川市


徐さんは、漢灘江国家地質公園について「地形・地質のほか、生態系・歴史・文化的価値を持つ観光資源」とし、「一年中、自然の美しさが楽しめる」と述べた。

日帰りドライブコース:ソウル出発→才人の滝→所伊山(片道・車で約125キロ)
グルメ:メウンタン(魚入りの辛い鍋)


xuaiy@korea.kr