16世紀の朝鮮時代の医女「チャングム(長今)」の生涯を描いた「宮廷女官チャングムの誓い」は、中国や香港、台湾、日本、米国などで大ヒットした韓国ドラマだ。それから11年ぶりとなる今年の10月から「宮廷女官チャングムの誓い2」が放映される予定だ。
MBCの関係者は、「“宮廷女官チャングムの誓い2”の放映に向けて準備中だ。イ・ヨンエさんに主演を依頼した」と明かした。結婚して活動を休止し、長いブランクを破って最近活動を再開したイさんの代理人は、「1カ月前に脚本家からシノプシスを受け取った。前向きに検討中」と話した。
2003年に放映されたドラマ「宮廷女官チャングムの誓い」(写真提供:MBC)
「宮廷女官チャングムの誓い」の続編は36話構成で、母親になったチャングムの生涯を描く。母親となり、師匠となったチャングムが不屈の意志で逆境を乗り越える物語だ。第1話で結婚したミン・ジョンホ従事官との間に娘が生まれたチャングムは、陰謀に陥って夫を失い、娘は中国に拉致される。ドラマの前半部は、チャングムが娘を探しに中国へ向かうというストーリー展開で、中国でロケが行われる。娘を見つけられないまま帰国した彼女は、後継者の育成に没頭する。第1話でライバルだったクミョンの娘が弟子となる。
「宮廷女官チャングムの誓い」は、朝鮮時代最初の医女で王の主治医となる「大長今」の記録を基に制作、2003年9月に初オンエアされ、大ヒットした。ドラマは、朝鮮王朝実録の中に記されている「中宗の寵愛を受け、医術と料理の腕前に長けた医女で、名前に“大”をつけて“大長今”と呼ばれた」という短い紹介で始まる。実際に、大長今は中宗実録に10回にわたって登場する。記録によると、中宗の継妃である章敬王后が元子である仁宗を生んで息を引き取ると、チャングムが元子の生命を救うのに決定的な役割を果たしたとされている。また、中宗は最後までチャングムに全幅の信頼を寄せていたと記されている。
ドラマ「宮廷女官チャングムの誓い」は、韓国の多様な伝統料理と服飾文化が紹介されて大きな関心を集めた(写真提供:MBC)
2005年に中国全土や日本、ベトナム、タイ、マレーシアなど91カ国で放映された。イランでは90%の視聴率を記録し、アフリカでも爆発的にヒットした。ウズベキスタンでは5回も再放送された。スリランカでは、99%という信じられない視聴率を記録し、主婦たちは夕方になると電話にも出ず、夕食の準備もせずに「宮廷女官チャングムの誓い」に夢中になっていたという。
ドラマ「宮廷女官チャングムの誓い」は、ミュージカル、小説、アニメなども制作され、テーマパークも建設された。人気の秘密は、平凡な身分の女性が逆境を乗り越えて成功したことが多くの人に感動を与えたことだ。また、単にドラマがヒットしただけでなく、韓国の伝統的な料理や服飾といった文化の発信にも一役買った。
ドラマ「宮廷女官チャングムの誓い」で紹介された様々な伝統料理(写真提供:MBC)
コリアネット イム・ジェオン記者
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