22日、トルコ・イスタンブールでユーラシア海底トンネルの貫通を祝うSK建設の関係者ら
欧州とアジアをつなぐトルコ・ボスポラス海峡(Bosphorus Strait)の海底トンネルが韓国の建設会社の技術によって貫通した。
SK建設は、アフメト・ダウトオール(Ahmet Davutoglu)首相らトルコ政府及び工事関係者らが出席する中、22日にイスタンブールでユーラシア海底トンネル貫通式を行ったと発表した。この工事は、総延長14.6キロに及びユーラシア海底トンネル区間のうち、ボスポラス海峡をTBM(Tunnel Boring Machine、トンネル掘削装備)で掘り、5.4キロの区間を複層海底トンネルにつなぐ事業である。
韓国の建設会社としては初めて海底トンネル事業に参入したSK建設は、トルコ企業「ヤピ・メルケジ(Yapi Merkezi)」と共同で2008年にユーラシア海底トンネル工事の事業権を取得し、昨年4月に掘削を開始した。
ユーラシア海底トンネルの掘削現場
ユーラシア海底トンネル工事のためにSK建設が自社制作したTBM装備。同社は、5階建てマンションの高さに相当するこの装備の名称を、オスマントルコ帝国の全盛期を築いたスルタン「イルディリム・バヤズィト(Yildirim Bayezid、1360~1403)」にちなんで「イルディリム・バヤズィト」と名づけた。
ユーラシア海底トンネルの鳥瞰図。直径13.2メートル、総延長90~100メートルの2層構造だ
海底トンネル工事は、海底で高い水圧に耐えながら岩盤を突き抜く高い技術を要する。SK建設は、自社制作した直径13.7メートル、全長120メートル、重量330トンの巨大なTBM装備を活用し、海底106メートルで大気圧の11倍もの水圧に耐えながら海底の岩盤を掘ってコンクリート構造物をトンネルの内壁に埋め込み、空間を確保した。このTBM工法により、一日平均25トンのトラック100台分の土砂をくみ上げながら6.6メートルずつ前進し、16カ月で海峡を貫通させた。
SK建設は、2017年3月までに往復4車線の2層構造のユーラシア海底トンネルを完成させる計画だ。トルコ政府は、ユーラシア海底トンネルが完成すれば、人口1,400万人のイスタンブール市内の交通渋滞が画期的に改善すると見込んでいる。また、一日平均約12万台の車両が通行でき、ボスポラス海峡の通過時間が現在の100分から15分に大幅に短縮すると予想している。
SK建設が建設中のユーラシア海底トンネルは、ボスポラス海峡のKazlicesme(欧州側)とGoztepe(アジア側)をつなぐ区間(緑色の点線)だ
コリアネット ユン・ソジョン記者
arete@korea.kr