「発見の日記(Diary of Discovery)」
「エデンのクルミ(Walnut of Eden)」
本のページをめくるとカモメが飛び出し、次々と空に舞い上がる。
ロシア人画家のウラジーミル・クッシュ(Vladimir Kush、1965)氏の作品「発見の日記(Diary of Discovery)」が描く世界だ。
クッシュ氏のキャンバスには、童話と想像の美しいファンタジーの世界が広がる。現実から離れた夢のような絵に目が釘づけになる。彼の手によってクルミはキスを交わすエデンの園の男女に、花瓶は誰かを待ちながら窓の外を見つめる女性の美しい後ろ姿に早変わりする。
韓国で初めて彼の作品が紹介される特別展「ウラジーミル・クッシュ ファンタジーの世界への招待」(World of fantasy Vladimir Kush)が、2014年12月23日からソウル市ソチョ(瑞草)区の芸術の殿堂ハンガラム美術館で開かれている。
クッシュ氏は、サルバドール・ダリの後継者で超現実主義の作家として知られている。彼は「リアリズム画法(Real)」と「隠喩画法(Metaphor)」を組み合わせた「隠喩的リアリズム(Metaphorical Realism)」という独自の画法で個性的な作品を生み出してきた。
今回の展示では、クッシュ氏の代表的な絵画作品やドローイング、彫刻など約170点と限定版の宝石工芸作品が展示されている。また、ユニークな想像力の秘密が垣間見られる彼の部屋がドローイング作品とともに再現されている。
長いラクダの行列が針の穴を通る様子を描いた「針の目(An Eye of a Needle)」
「赤い財布(Red Purse)」。クッシュ氏は、「愛というマスターキーで幸せの財布を開ける(opens the purse of happiness and only love is the master key)」を絵画で表現した
クッシュ氏が作品を制作する様子。彼はハワイを拠点に活動している
展示は、「無意識(Unconsciousness)」「欲望(Desire)」「幻想(Fantasy)」の3部で構成されている。主な作品は、「発見の日記(Diary of Discoveries)」や「地中海への下降(Descent to Mediterranean)」「針の目(An Eye of a Needle)」「エデンのクルミ(Walnut of Eden)」「赤い財布(Red Purse)」など。
展示は4月5日まで開かれる。毎月最終月曜日は休館。入場料は、子ども7000ウォン、中高生9000ウォン、大人1万2000ウォン。詳細はホームページをご覧ください。http://www.kushart.co.kr
コリアネット ユン・ソジョン記者
写真提供:YJコミュニケーション
arete@korea.kr
展示「ウラジーミル・クッシュ ファンタジーの世界への招待」のポスター