文化

2016.03.11

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バッハが1723年から27年間指揮を務めた聖トーマス教会合唱団は800年を超える伝統を誇る


「聖週間」はキリスト教でイェスの最後の1週間を黙想する週。イェスのエルサレム入城を記念する棕櫚の主日に始まり、イェスの受難と死を黙想する復活祭である聖土曜日に終わる。

今年の聖週間を前に、ドイツの聖トーマス教会合唱団がライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団と共に韓国に訪れ、宗教音楽の最高峰と呼ばれるバッハの「マタイ受難曲(St. Matthew Passion)」全曲を演奏する。今年で4度目となる来韓公演は、15日に大邱(テグ)の大邱コンサートハウス、16日にソウルの芸術の殿堂で行われる予定。17日には駐韓ドイツ文化院でも「マタイ受難曲」の演奏を映像で鑑賞できる。

3時間に及ぶ「マタイ受難曲」は聖書の内容を描くジャンルの音楽だ。オペラ同様、独唱・合唱・管弦楽が登場する。バッハの受難曲は、「マタイによる福音書」26・27章を題材に、イェスが十字架に架けられる場面を描写する。今回の公演は、聖トーマス教会合唱団17代目カントル(音楽監督)のゴットホルト・シュバルツが率いる。

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1743年に創団したライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団は世界最古の歴史を誇るオーケストラ。ヨハン・アダム・ヒラーやフェリックス・メンデルスゾーンなど著名な音楽家らが同オーケストラのカペルマイスターを務めた


1212年に創団された聖トーマス教会合唱団は、800年を超える歴史と伝統を誇る。バッハが1723年から27年間に渡りカントルを務めている間に受難曲・カンタータ・オラトリオなど、バッハが作曲したほとんどの宗教音楽が初演された。

1743年の創団初期から聖トーマス教会合唱団と緊密に交流してきたライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団は、世界で最も長い歴史を誇るオーケストラだ。このオーケストラもまた、バッハと深い縁がある。バッハ死後、100年間演奏されることのなかった「マタイ受難曲」だったが、1829年に当時のカペルマイスター(音楽監督兼指揮者)だったフェリックス・メンデルスゾーンが舞台で甦らせた。

2つの団体は今まで全世界を舞台に約220回に上る公演で最高の共演を披露している。

公演についての詳細は下記のURLから。
http://www.vincero.co.kr/project/20160316/

コリアネット イ・ハナ記者
翻訳:イ・ジンヒョン
写真:ヴィンチェロ
hlee10@korea.kr