幸運を象徴する豚は、グッズとしてもよく製作される
[ソウル=カン・ガヒ、キム・ウニョン]
[写真=国立民俗博物館]
来年の干支(えと)は「亥(い)」。韓国では、黄金の豚年と呼ばれる。干支「己亥(つちのとい)」の「己」は黄色を象徴するからだ。財をもたらし大きな福が来るとされる。
韓国人と豚は、長いお付き合いをしてきた。豚は食用だけでなく、神聖なる存在として扱われた。
韓半島に現存する最古の歴史書である「三国史記」には、豚が高句麗の遷都や王妃の選定に手助けの役割を果たしたと書かれている。
韓国で豚は、多産と福の象徴だ。韓国語で豚を音読みすると、トン(돈、お金)になるため、豚は、財物を指す。このため、豚の夢をみると宝くじを購入する習慣がある。また、今後の発展や繁栄(ビジネスなど)を祈る際に、豚の頭を使う習慣もある。しかし、豚の食欲や生態環境に基づいて、豚を欲張りや怠け者として捉えたりもする。
韓国歴史と文化で「豚の存在と象徴」が見られる特別展「幸せな豚」が19日、国立民俗博物館で開幕した。
展示には、守護神や人を助ける存在としての豚を描いた作品などがある。また、日常生活で見られる豚グッズや人間の強欲さを苛烈に描いた韓国映画「オクジャ」ポスターなど、豚に関する70点の展示物がある。
展示を企画した国立民俗博物館のハ・ドギョム学芸研究士は「幸運を呼ぶ豚のように、来年良い年でありますように祈る」と述べた。展示は、来年3月1日まで。無料。
悪い気運を防ぐ豚の神が描かれた仏教絵画
kgh89@korea.kr