文化

2023.10.06

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[慶尚南道・晋州=コ・ウンハ]
[映像=海外文化広報院]

コリアネットのユーチューブで連載中のチャンネル、「KO-WORKERS」のラストエピソードである「小木匠編 」に出演するために先月2日、慶尚南道・晋州(チンジュ)を訪れた。撮影が行われた晋州市・明石(ソクミョン)面にある小木工場は、慶尚南道・無形文化財第29号であるチョン・ジンホ小木匠の作業場だ。チョン小木匠は02005年に無形文化財小木匠の機能保有者に指定された。

小木匠とは、家、宮殿、寺院などを建てる大工とは異なり、普段使う家具を木で製作する大工を指す。チョン小木匠は「 小木は、基本的に1人で作業を行う。2~3日で学べるようなものではない。10年以上かけて学ばなければ、技術を身につけることはできない。そうして初めて作品と呼べるものが作れる」と説明した。

小木工場にずらりと並ぶ、チョン·ジンホ小木匠の作業道具 =9月2日、慶尚南道・晋州市、コ・ウンハ

小木工場にずらりと並ぶ、チョン·ジンホ小木匠の作業道具 =9月2日、慶尚南道・晋州市、コ・ウンハ


(左から)チョン・ジンホ小木匠が小牧工場で、コリアネット記者とXODIACのメンバーギュミン、リオに 木製家具製作用の木材の分類について説明している様子=9月2日、慶尚南道・晋州市、OSSC製作チーム

(左から)チョン・ジンホ小木匠が小牧工場で、コリアネット記者とXODIACのメンバーギュミン、リオに 木製家具製作用の木材の分類について説明している様子=9月2日、慶尚南道・晋州市、OSSC製作チーム


チョン小木匠は、小木の過程で最も重要な木片を乾燥する過程を見せてくれた。木を切ったら野外で日光と雨にさらして、3~5年間乾燥させる。木が含んでいた水分が全て抜けたら、切った後に小木の材料として使う。木の切り方によって模様も変わる。

このように乾燥した木片の色を見ながら死んだ木、生きている木、中間状態の木などに分類する方法を学んだ。 しかし、このように3つに分類することもやはり10年以上の経験がなければ難しいとチョン小牧場は付け加えた。

チョン・ジンホ小木匠(右から2番目)が、弓鋸で木を切る方法を教える様子=9月2日、慶尚南道・晋州市、OSSC製作チーム

チョン・ジンホ小木匠(右から2番目)が、弓鋸で木を切る方法を教える様子=9月2日、慶尚南道・晋州市、OSSC製作チーム


この日、XODIACのメンバーギュミン、リオと一緒に見習い生になって、小木匠の1日体験を行った。チャレンジしたのは「書案( 書き物机)」作り。書案は韓屋(ハノク)で机として使われる木製家具で、座敷生活に合わせて高さが低く、本を置けるくらいのコンパクトなサイズが特徴。

まず、書案の底と翼の部分に入る 木片を必要な部分だけ切り取る作業に取り掛かった。弓鋸を使う時は、チョン小木匠が片手で一緒に握り、どのように切るかを教えてくれた。見た目は簡単そうだが、いざトライしてみると鋸が木片に挟まって全然切れなかった。

何度も繰り返しながらいろいろ試してみた結果、鋸刃を45度ほど斜めにして、一定のテンポでゆっくり引っ張ればいいというコツをつかむことができた。続いて、のこぎりで長方形の小さな木片をいくつか切り、カンナで木の表面を滑らかにした。その後、釘を使わずに木の板同士を挟めるように、彫刻刀で木の角を切り取り、穴を開けて接合部を作った。

用意した木片を組み立てて、接合部分に牛革で作ったのりを塗ると、しっかりと固定することができた。

チョン・ジンホ小木匠(一番右)が「書案」の作り方を教えている様子=9月2日、慶尚南道・晋州市、OSSC製作チーム OSSC製作チーム

チョン・ジンホ小木匠(一番右)が「書案」の作り方を教えている様子=9月2日、慶尚南道・晋州市、OSSC製作チーム OSSC製作チーム


この日、チョン小木匠の説明を聞きながら書案を作ってみたXODIACのギュミンは、「木製家具の制作過程を見たら、韓国の伝統家具が頑丈で長持ちする理由がよくわかり、とても良かった」と話した。

リオは「一番簡単だったのはレゴのように組み立てること、一番難しかったのは鋸」と言い、「 一つひとつ全部作らなければならなかったので大変だったが、体験できて白かった」と感想を述べた。

今年4月からスタートした「KO-WORKER」はマッコリ、甕器(オンギ、韓国の伝統陶器)、うるし、韓紙など韓国の文化を伝える様々な分野の職人に出会う番組。 計18編のエピソードで構成されており、コリアネットのユーチューブチャンネル(https://www.youtube.com/ @GatewayToKorea/videos)で見ることができる。

shinn11@korea.kr