文化

2025.12.11

封切りを控え来韓した映画『旅と日々』の三宅唱監督(左)と主演のシム・ウンギョン=2日、ソウル、ソ・エヨン

封切りを控え来韓した映画『旅と日々』の三宅唱監督(左)と主演のシム・ウンギョン=2日、ソウル、ソ・エヨン


[ソウル=ソ・エヨン]

[映像=ATNINEFILM公式ユーチューブチャンネル]

韓国と日本で最優秀主演女優賞を受賞し、活動の幅を広げる俳優シム・ウンギョンが、映画『旅と日々』でスクリーンに復帰した。本作では、日本映画界で注目を集める次世代の才能、三宅唱監督とタッグを組んでいる。

映画の公開を前に、三宅監督とシム・ウンギョンは2日、ソウルのCGV龍山アイパークモールでメディア向け試写会と記者懇談会に出席し、作品にまつわる様々なエピソードを披露した。

この映画は、スランプに陥った脚本家(シム・ウンギョン)が「雪国の村」へ旅立つ中で起こる出来事を描いた物語である。今年、ロカルノ国際映画祭で最高賞の「金豹賞」を受賞したほか、主要国際映画祭のコンペティション部門にも招待されており、作品の完成度の高さが国際的にも認められた。

映画『旅と日々』の魅力の一つは、二つの言語(日本語と韓国語)が一つの感情の流れとして自然につながる演出にある。シム・ウンギョンは日常会話では日本語を用い、ナレーションや脚本執筆の場面では韓国語を使うことで、登場人物の複雑な内面を見事に表現している。

三宅監督は当初、主人公として日本人の中年男性を考えていた。しかし、ストーリーを練り上げていく中で、シム・ウンギョンが演じることでより面白くなるという確信を得たという。

監督は、キャラクターを描くうえで重要なのは国籍や年齢、性別といった要素ではなく、いかに真実味を持たせられるかだと語った。シム・ウンギョンとの共同作業を重ねる中で、この点を何度も実感したとし、「共に作品を作ることができて本当によかった」と述べた。

シム・ウンギョンは、2020年に映画『新聞記者』で第43回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞するなど、日本でも活躍の幅を広げている。韓国と日本を行き来しながら、作品活動を続けることへの思いを語った。

シム・ウンギョンは「この数年間、数多くの貴重な機会に恵まれた」と語った上で、「大切な時期を迎えるにあたり巡り会った作品が『旅と日々』だった」と話した。

この映画を通じて、俳優として今後取り組むべきことに改めて向き合う契機となったと、作品への思いを明かした。

映画『旅と日々』のワンシーン=ATNINEFILM

映画『旅と日々』のワンシーン=ATNINEFILM


この映画は、日常に潜むささやかなすれ違いを静かに捉え、丁寧に描いている。シナリオを書く鉛筆の微かな音や、草の葉の揺らぎ、積もった雪をかすめる風の音まで、すべてが細やかな映像描写としてスクリーンに映し出される。

三宅監督は、「『旅』と『日々』という言葉は、一見すると相反するように思えるが、実際には互いに入り混じる印象だ」と語った。さらに、「日々の生活を真剣に生きる皆さんが、この映画を観てひと息つき、そして翌日からまた前向きな気持ちで日々を過ごしてほしい」と述べ、懇談会を締めくくった。


映画『旅と日々』は、10日より韓国で公開される。

xuaiy@korea.kr