[ソウル=ソ・エヨン]
[映像=全州国際映画祭の公式ユーチューブチャンネル]
今年で第27回目を迎える「全州(チョンジュ)国際映画祭」の全ラインナップが決定し、多彩な作品たちがスクリーンで観客を迎え入れる。
29日から来月8日にかけて開催される同映画祭では、54カ国から計237作品(海外140本、韓国97本)が上映される予定だ。このうち、世界初公開となるワールドプレミア作品は78本に上る。
開幕作には、アメリカのケント・ジョーンズ監督の『Late Fame』が選ばれた。主人公は、かつて詩人として活動し、現在はニューヨークの郵便局員として平凡に暮らすエド(ウィレム・デフォー)。映画は、エドが自身の過去の詩集に心酔する若き芸術家志望者たちと出会い、そこから繰り広げられる物語を繊細に描いている。
閉幕を飾るのは、映画『大人 キム・ジャンハ』で知られるキム・ヒョンジ監督のドキュメンタリー『南泰嶺(ナムテリョン)』。2024年12月3月の非常戒厳宣言後、南泰嶺でのトラクターによるデモ行進に参加した農民や女性らの声を収めた。
第27回全州国際映画祭の「国際競争部門」に出品された『6週間後』のスチルカット=全州国際映画祭
「国際競争部門」には、70カ国から421作品が出品された。母を癌で亡くし、6週間の喪に服す娘の姿を描いたドイツのジャクリーン・ヤンセン監督の『6週間後』、偶然見つけたノートをきっかけに、夢と現実が入り混じる幻想を描くフランスのイサベル・パリアイ監督の独創的な実験作『ファンタジー』などが上映される。
「韓国競争部門」で最も目を引くのは、ドキュメンタリー作品の躍進だ。個人の内面を掘り下げる物語から社会へのメッセージを放つ作品まで、バランスよく選出されている。
俳優の故アン・ソンギ氏の作品世界を記録した特別展「少し見慣れないアン・ソンギに出会う」。写真は、同氏が出演した映画『フェア・ラブ』のスチルカット=全州国際映画祭
一方、多彩な特別展も用意される。特別展「ニューヨーク・アンダーグラウンド:ザ・マーベリックス」では、1960~70年代のニューヨークで活動したアンダーグラウンド芸術家たちの軌跡に焦点を当てる。また、今年1月に逝去した俳優のアン・ソンギ氏の作品世界を記録した特別展「少し見慣れないアン・ソンギに出会う」は、彼の足跡をたどる貴重な機会となる。
全州国際映画祭のユン・ドンウク組織委員長権限代行は、「本映画祭は、世界各国のクリエイティブな映画人と観客が交流するプラットフォームであり、アジアを代表する映画祭」とし、「文化都市『全州』のアイデンティティを発信する文化交流の場であるだけに、観客の声に耳を傾け、有意義な映画祭へと発展させていきたい」と抱負を語った。
第27回全州国際映画祭のラインナップを発表する記者会見が、ソウル・龍山(ヨンサン)区のCGV龍山アイパークモールで開かれた=31日、ソウル、イ・ジョンウ
xuaiy@korea.kr