文化

2026.06.10

結婚に対する社会的認識の変化にともない、婚姻件数が回復傾向にある。昨年の婚姻件数は約24万件に達し、7年ぶりの高水準を記録した。結婚の文化や制度も時代とともに様変わりしている中、コリアネットは、連続企画「韓国における結婚、どこまで知っていますか?」を通じて、韓国の結婚文化の変遷をたどる。


蔚山博物館における企画展示「蔚山結婚白書」を訪れた観覧客の様子=5月23日、蔚山、ホン・アンジ

蔚山博物館における企画展示「蔚山結婚白書」を訪れた観覧客の様子=5月23日、蔚山、ホン・アンジ


[蔚山=ホン・アンジ]
[写真=ホン・アンジ]

結婚とは、人と人が縁を結ぶことを意味する。その「結び付き」の在り方は、時代や文化によって異なる様相を呈してきた。新郎と新婦の2人の愛を祝うイベントに重点を置く欧米とは異なり、韓国の伝統婚礼は家と家、家紋と家紋、ひいては村の共同体全体が参加する大規模な社会的儀礼であり、祝祭でもあった。

来月7月26日まで蔚山(ウルサン)博物館で行われる企画展示「蔚山結婚白書」は、時代とともに変化を遂げてきた韓国の結婚文化の本質に光を当てる。第1部となる「礼によって認められた縁」では、儒教的秩序に基づく厳格な手続きや礼法によって縁が結ばれる過程をリアルに再現している。

服飾に刻まれた「家」の誇り

博物館に展示されている「チョクトゥリ(右)」と「ピニョ(左)」=ホン・アンジ

博物館に展示されている「チョクトゥリ(右)」と「ピニョ(左)」=ホン・アンジ


展示場に足を踏み入れると、華やかな伝統婚礼衣装や装身具がまず来場者の目を引く。昔の婚礼行列でなびいていた旗を連想させ、新たな人生への期待を膨らませる。紫と緑が織り成す「円衫(ウォンサム、女性が婚礼の際に着用した礼服)」は、精緻な刺繍や文様を通じて、当時の新婦の美しさと家の品格を今に伝えている。それ自体が、一つの芸術作品のような輝きを放つ。

かつての新婦たちは、色鮮やかな五方色(基本の五色)の装飾が施された重い「チョクトゥリ(冠型の髪飾り)」をかぶり、「ピニョ(かんざし)」を挿していた。これらは邪気を払い、幸福を祈る意味が込められている。また、両家が結び付くという社会的責任を背負い、敬けんな姿勢で婚礼に臨むことを促す文化的な要素でもあった。薄く透明な「純白のベール」によって新婦の純粋さと美しさを強調するウェディングドレスとは異なり、韓国の伝統婚礼衣装は、単なる装飾を超えて「礼儀」を表現した、韓国の独創的な美学を象徴している。

変わらぬ誓いの象徴、木彫りの雁(カリ)

青と紅のポジャギに包まれた一対の木彫りのカリ

青と紅のポジャギに包まれた一対の木彫りのカリ


西洋の「結婚指輪」が夫婦の永遠の愛を意味するなら、韓国の「木彫りのカリ」は、夫婦の揺るぎない信義を象徴する。新婦の母に木彫りのカリを贈り、婚礼の品を用意する韓国の伝統は、結婚を単なる男女の結合ではなく、両家の深い信頼と互いへの礼儀として捉えた韓国固有の価値観を色濃く映し出している。

「新婚部屋」、新たな門出への願い

企画展示「蔚山結婚白書」に再現されている「新婚部屋」

企画展示「蔚山結婚白書」に再現されている「新婚部屋」


「新婚部屋」も、韓国の結婚文化を象徴する空間である。パンダジ(韓国式のタンス)や婚礼用の箱、色とりどりの布団、オシドリの装飾などは、単なる生活用品ではなく、新しい家庭の安定や円満を願う思いの表れである。新婚旅行やギフトリストを通じて未来の生活を準備する欧米の実用的文化に対し、韓国では、嫁入り道具や新婚部屋そのものに新たな門出を祝う思いが込められているのである。

shong9412@korea.kr