8月30日まで徳寿宮・銅徳殿で展示される朝鮮王室の外交贈答品「盤花」のレプリカ=シャルル・オドゥアン
[ソウル=シャルル・オデゥアン]
1886年6月4日、朝鮮王朝とフランス共和国が「朝仏修好通商条約」に調印し、両国の公式な外交関係が幕を開けた。国交樹立を記念し、当時の高宗(コジョン)皇帝が当時のフランス大統領サディ・カルノーに特別な贈り物を贈った。相手国の安寧と繁栄を願う思いを込めた工芸品「盤花」だ。
フランス国立博物館が所蔵してきたこの歴史的遺物が、韓国でレプリカとしてよみがえり、一般公開される。韓仏国交樹立140周年を記念する特別展が、ソウル・徳寿宮(トクスグン)の惇徳殿(トンドクジョン)で8月30日まで開かれている。展示では、盤花が外交贈答品として選ばれた背景をはじめ、作品を彩る花や樹木に込められた象徴的意味や伝統工芸技法などを紹介する。
「盤花」原本の細部。(下段左から)富貴と吉祥を象徴する牡丹、長寿を意味する松とコノテガシワ=国家遺産庁
2025年4月、フランスのエマニュエル・マクロン大統領が国賓として訪韓した際には、 李在明(イ・ジェミョン)大統領が盤花を現代的に再解釈した作品を贈った。140年前に高宗が込めた思いが、現代の外交の場にも受け継がれていることを示した。
国家遺産庁は「盤花は富貴や長寿、繁栄と希望への願いが込められたものであると同時に、列強の圧力の中で国家の活路を切り開こうとした当時の思いを伝える遺産だ」と説明した。
国立古宮博物館で開催中の特別展の会場=国家遺産庁
両国の140年にわたる友好の歴史を振り返る特別展が、景福宮(キョンボックン)内の国立古宮博物館で開かれている。会場には、1886年に「朝仏修好通商条約」が締結されて以降、両国首脳が交わした贈答品や書簡などが展示されている。
今回の展示では、「朝仏修好通商条約」の原本をはじめ、パリ外国宣教会の宣教師らが編さんした最初の近代韓仏辞典「韓仏字典」といった多彩な資料や遺物が展示されている。
1888年にフランス大統領に就任したサディ・カルノーが高宗に贈った「セーヴル磁器」と、 高宗が返礼として贈った「高麗青磁」、前述の「盤花」、書籍なども展示される。
特に注目を集めているのが、韓仏国交樹立よりはるか以前の1851年に、朝鮮の官吏がフランスの外交官シャルル・ド・モンティニーに贈った「甕器酒瓶(オンギ酒瓶)」である。当時、全羅南(チョルラナム)道・新安(シナン)郡の飛禽島(ビグムド)で漂流したフランスの捕鯨船「ナルヴァル号」の乗組員らを迎えるために、シャルル・ド・モンティニーが朝鮮を訪れた。その際に贈られた「甕器酒瓶」が、今回初めて韓国国内で一般公開される。
また、大韓民国政府樹立後に両国首脳が交換した銀製の器や陶磁器、小盤(ソバン)など多彩な贈答品も展示される。盧泰愚(ノ・テウ)、金泳三(キム・ヨンサム)両元大統領がフランソワ・ミッテラン元フランス大統領に贈った「螺鈿(らでん)漆器箱」や「象嵌(ぞうがん)青磁」なども並び、近代史における韓仏関係の歩みを振り返ることができる。
展示期間中には、一般向けの講演会や小学生向けの教育プログラムも実施される。国立古宮博物館での展示は8月2日までとなり、その後は8月14日から9月13日まで、大統領記録館へ会場を移して開催される予定だ。
caudouin@korea.kr