文化

2026.06.26

駐韓オランダ大使館が「プロジェクト・ソルジャー」と共に制作したドキュメンタリー映画『英雄たちを記憶する』の上映会がソウルアートシネマで開かれた。同映画には、写真作家のラミー・ヒョン氏が昨年10月12日にスキポール空港に到着した瞬間から、8人の参戦者たちと会い、撮影とインタビューを行う過程が描かれている=23日、ソウル、パク・デジン

駐韓オランダ大使館が「プロジェクト・ソルジャー」と共に制作したドキュメンタリー映画『英雄たちを記憶する』の上映会がソウルアートシネマで開かれた。同映画には、写真作家のラミー・ヒョン氏が昨年10月12日にスキポール空港に到着した瞬間から、8人の参戦者たちと会い、撮影とインタビューを行う過程が描かれている=23日、ソウル、パク・デジン


[ソウル=ユン・ソジョン、イ・ジイェ]
[写真=パク・デジン]

「それは、決して他国の戦争ではなかった」

約70年前、地図のどこにあるのかも知らなかった遠い異国の地で、自由と平和を守るために戦ったオランダの若者たち。その「青い目の兵士」は今や白髪の老兵となり、静かに当時を振り返った。

23日、ソウル・中(チュン)区のソウルアートシネマで、静かでありながらも深い余韻を残したドキュメンタリー映画『英雄たちを記憶する』の上映会が開かれた。駐韓オランダ大使館が、韓国戦争における激戦の一つとされる「横城(フェンソン)戦闘75周年」を記念して企画したもので、約100人の観客が会場を埋めた。

この映画は、駐韓オランダ大使館が昨年「プロジェクト・ソルジャー」の写真作家であるラミー・ヒョン(ヒョン・ヒョジェ)氏と共同で制作したドキュメンタリーである。韓国戦争に参戦した元兵士たちの人生と記憶をカメラに収め、一つの物語として描き出した。

映画は、昨年10月にヒョン氏がオランダ・アムステルダムのスキポール空港へ到着する場面から始まる。彼は各地を巡り、8人の韓国戦争参戦者と対面し、その証言を記録した。

スクリーンの中で参戦者たちは、戦場での体験や帰国後の人生を静かに語った。韓国戦争への参戦経験を基に脚本を執筆したヘンク・ボス氏や、2017年と2018年にも取材を行ったヘルマン・ファン・デル・レーリー氏らが、入隊を決意した理由から戦後の歩みまでを振り返った。

「帰国後は長い間忘れられ、正当に評価されない時期もあった。それでも正しいことをしたという思いに変わりはない」「韓国は廃虚から立ち上がった。その奇跡に私たちが貢献できたことを誇りに思う」

老兵たちは、戦線で目の当たりにした悲惨な現実と、その極限の状況で育まれた人と人との絆を振り返り、「プロジェクト・ソルジャー」の理念でもある自由は、タダではない(Freedom is not free)」という言葉を声をそろえて語った。

オランダ軍が韓国戦争で残した功績は、決して小さくない。当時、オランダ軍は、計5322人を派兵し、そのうち120人が戦死、645人が負傷した。さらに、5人は家族との再会を果たせないまま、行方不明となっている。

今回の上映会のテーマとなった横城戦闘は、1951年2月に行われた韓国戦争屈指の激戦である。中国人民義勇軍による大規模攻勢に直面したオランダ軍は、指揮官であるデン・オウデン中佐が戦死するなど、大きな犠牲を払いながらも、陣地を守り抜いた。彼らの命がけの抗戦により、国軍と連合軍は、安全に撤退することができた。この防衛戦は、その後、韓国戦争の大きな転換点となる砥平里(チピョンリ)戦闘の勝利へとつながる重要な礎となった。

上映後も会場には深い余韻が漂った。国連軍司令部の安全保障上級顧問であり、オランダ国連軍派遣団の首席であるモニク・ファン・デル・スティーン氏は、「制作者(ヒョン作家)が親しみやすく、時には真摯に参戦者へ向き合っていた姿勢が印象的だった。彼らの元気な姿を見ることができ感謝している」とし、「参戦者の同僚として感謝の気持ちを抱いており、オランダでも上映されることを期待している」と述べた。

駐韓オランダ大使館のオニー・ヤリンク首席公使は、映画の意味を次のように定義した。

「本作は、戦争後に参戦者たちが歩んできた人生と彼らの記憶、そしてオランダと韓国のを結ぶ揺るぎない絆にささげる作品である。同時に、長年にわたり価値を共有し、緊密に協力してきた両国の友情を描いている」

ソウル市教育庁の国際協力チームのヤン・ダウン主務官は、「参戦者たちの物語をここまで詳しく聞いたのは初めてだった。とても新鮮で、多くのことを考えさせられた」と感想を述べた。

約70年前、他国の自由のために血を流した彼らの犠牲は、決して無駄ではなかった。廃虚から立ち上がった韓国の繁栄は、今や老兵たちの胸に最も輝く勲章として輝き続けている。

オニー・ヤリンク首席公使は上映会で、「本作は、参戦者たちが戦後に歩んだ人生と記憶、そしてオランダと韓国の揺るぎない絆に捧げる作品だ」と語った=23日、ソウル、パク・デジン

オニー・ヤリンク首席公使は上映会で、「本作は、参戦者たちが戦後に歩んだ人生と記憶、そしてオランダと韓国の揺るぎない絆に捧げる作品だ」と語った=23日、ソウル、パク・デジン


駐韓オランダ大使館が「プロジェクト・ソルジャー」と共に制作したドキュメンタリー映画『英雄たちを記憶する』の上映会の様子=23日、ソウル、パク・デジン

駐韓オランダ大使館が「プロジェクト・ソルジャー」と共に制作したドキュメンタリー映画『英雄たちを記憶する』の上映会の様子=23日、ソウル、パク・デジン


arete@korea.kr