末伊山古墳群を見学する「加耶古墳群ツアー」の参加者=27日、慶尚南道・咸安郡
[咸安=テレシア・マーガレット]
[写真=パク・デジン]
「わあ、本当にすごい。韓国にこんな場所があるなんて知りませんでした」
27日、慶尚南道(キョンサンナムド)・咸安(ハマン)郡の末伊山(マリサン)古墳群を訪れたツアー参加者からは、目の前に広がる景色に感嘆の声が上がった。
第48回ユネスコ世界遺産委員会の参加者60人はこの日、釜山(プサン)・海雲台(ヘウンデ)区のBEXCOを離れ、「加耶古墳群ツアー」に参加した。古代加耶の痕跡を訪ねるためだ。
猛暑警報が発令される厳しい暑さの中、参加者が最初に向かったのは咸安博物館だった。2003年に開館した同館には、末伊山古墳群から発掘された遺物が数多く展示されており、参加者は咸安の歴史や古墳群の価値について理解を深めた。続いて末伊山古墳展示館を見学し、世界遺産・加耶古墳群の考古学的意義について学んだ。
フィジー出身で、米カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校(CSULA)のタリシ・ブニンディロ教授は、古墳や土器にじっくりと見入った。考古学を専攻する同教授は、「土器を見ているとフィジー南部の故郷を思い出した」と話し、「土器がフィジーと韓国を結び付けているように感じられ、とても印象深かった」と笑顔を見せた。
末伊山古墳群の尾根道を歩く「加耶古墳群ツアー」の参加者=27日、慶尚南道・咸安郡
「加耶古墳群」は、1世紀から6世紀半ばにかけて韓半島南部に存在した加耶の複数の政治集団が築いた7つの古墳群で構成される連続遺産で、2023年にユネスコ世界遺産に登録された。
このうち咸安の末伊山古墳群は、阿羅加耶(アラガヤ)の王族や貴族の墓が集まる、同国を代表する遺跡だ。標高40~70メートルほどのなだらかな丘陵が南北約2キロにわたって続き、雄大な景観をつくり出している。
展示を見終えた参加者は、末伊山古墳群の2号墳と3号墳へ足を運んだ。長い時を経て今に残る王族の墓を前に、参加者は歴史の重みに触れ、あらためて感嘆の声を上げた。
舞沛亭で伝統行事「咸安落花遊び」を楽しむ「加耶古墳群ツアー」の参加者=27日、慶尚南道・咸安郡
古墳群の見学を終えた一行は、咸安に伝わるもう一つの伝統文化に触れるため、「落花遊び」の伝承館へ向かった。最初の体験は「落花棒」作り。参加者は韓紙に炭粉を入れて丁寧によじり、落花棒を作り上げると、願い事を書いた紙をひもで取り付けた。
日が暮れると、一行は舞沛亭の池のほとりへ移動した。咸安落花遊び保存会の関係者が落花棒に火をともすと、赤い火の粉が夜空を舞い始めた。
やがて数千の火の粉が雨のように池の上へ降り注いだ。漆黒の夜空と水面を赤く照らす幻想的な光景。咸安に受け継がれる伝統行事「落花遊び」は、一行の行程を締めくくる印象的なフィナーレとなった。
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