「第50回ブエノスアイレス国際ブックフェア」で、ハン・ガン作家の著書を紹介する韓国文化院のブースが多くの来場者の関心を集めた=アルゼンチン・ブエノスアイレス、駐アルゼンチン韓国文化院
[ホン・アンジ]
韓国文学は世界の出版市場で一時的なブームに終わらず、着実に読者層を拡大している。海外販売部数は過去最多を更新した。
文化体育観光部傘下の韓国文学翻訳院が発表した「2021~2025年翻訳出版支援図書の海外販売状況」によると、過去5年間で韓国文学は40言語圏で1026作品が翻訳・出版され、累計販売部数は約358万部に達した。前年に公表された5年間の累計販売部数(268万部)を90万部以上上回った。
年間販売部数も2年連続で120万部規模を維持した。2024年は119万7329部、2025年も119万7557部を記録し、安定した販売状況が続いている。
韓国文学翻訳院は、「特定の話題作やノーベル文学賞受賞による一時的な効果によるものではなく、世界各地で着実に読者層が広がっていることを示している」と分析した。
調査対象作品のうち、最も多く売れたのはハン・ガン作家の小説『別れを告げない』だった。済州4・3事件を題材にした同作は、2023年から2025年にかけて英国、フランスなど13カ国で約30万部を売り上げ、最多販売部数を記録した。
海外で読み継がれるロングセラー作品の裾野も広がっている。2025年の1年間で5000部以上売れた翻訳書は50作品に上り、このうち28作品は1万部以上の販売を記録した。
中でも、ハン・ガン作家の『ギリシャ語の時間』(英語版)、ソン・ウォンピョン作家の『威風堂々 キツネの尻尾1』(ロシア語版)、キム・グムスク作家の『草』(スペイン語版)など7作品は、2023年から2025年まで3年連続で年間4000部以上を売り上げ、海外市場で着実に定着している。
日常の空間を舞台に、癒やしや温かさ、つながりを描く「ヒーリング小説」も注目を集めた。
ファン・ボルム作家の『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』は6言語の翻訳版で約8万8000部を販売。キム・ホヨン作家の『不便なコンビニ』も9言語の翻訳版で約6万6000部を売り上げた。2024年に英語版が出版されたユ・ヨングァン作家の『雨が降ると開く店』も、出版から2年で約1万6000部を販売するなど、韓国小説が世界の読者から支持を広げていることを示している。
韓国文学翻訳院のチョン・スヨン院長は、「海外販売部数が2年連続で120万部規模を維持し、翻訳出版支援作品が1000点を超えたことは、韓国文学が一時的なブームを超え、世界各地で確かな読者層を築いていることを示している」と評価した。
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