[ソウル=シャルル・オドゥアン]
[映像=DMZ国際ドキュメンタリー映画祭の公式ユーチューブチャンネル]
「第18回DMZ国際ドキュメンタリー映画祭(DMZ Docs)」が、10日から16日まで、京畿(キョンギ)道・坡州(パジュ)市と高陽(コヤン)市一帯の映画館で開催される。
2009年に始まったDMZ Docsは、分断と紛争の現場を対話の場へと変え、映画を通じて平和・和解・共存の価値を世界に発信することに取り組んできた。
今年は「平和は沈黙しない」をスローガンに掲げ、52カ国・147本のドキュメンタリー映画を紹介する。作品は、「国際コンペティション」、「フロンティア」などの「海外コンペティション部門」や「韓国コンペティション」のほか、「ベリテ」、「ドキュ・フィクション」、「エッセイ」、「エクスパンデッド」などの「非コンペティション部門」に分かれて上映される。
映画祭の公式プロモーション映像(トレーラー)の演出を担当したイ・ミョンセ監督は先月18日、ソウル・中(チュン)区の「忠武(チュンム)アートセンター」で開かれた記者会見で、「トレーラーはやや暗い印象を受けるかもしれないがまだ目を覚ましていなければならないのではないか、という問いを投げかけたかった」と語った。
オープニング作品には、ファン・ユン監督の『ハジェ』が選ばれた。全羅北(チョンラブク)道・群山(クンサン)市の小さな漁村、「ハジェ」の住民たちが、セマングム干拓事業や米軍基地の拡張によって故郷を追われていく過程を8年間にわたって記録し、生命と平和、ケアの価値に光を当てる。
ファン監督は、「ごく限られた人しか知らない疎外された村が、メディアに取り上げられないまま歴史の闇に葬り去られていることに気づいた」と語り、「群山で暮らすドキュメンタリー監督として、この村を見過ごすわけにはいかないと思った」として制作の背景を説明した。
クロージング作品には、フランスのクリストフ・ディミトリ・ルヴェイユ監督の『チェ・ゲバラ:最後の同志たち』が選ばれた。チェ・ゲバラのゲリラ部隊の隊員たちを追い、その姿を記録した作品だ。
オ・ドンジン執行委員長は、「チェ・ゲバラは、今の時代だからこそ改めて取り上げられるべき政治的人物だと考え、あえてクロージング作品に選定した」と述べ、「今年の映画祭には、進歩的な声を数多く盛り込んだ」と語った。
充実した特別企画も見どころの一つである。パレスチナ出身のカマル・アルジャファリ監督が約20年にわたって手がけてきた13作品に焦点を当てる企画展をはじめ、人間と自然の関係を問いかける「エコ・ドキュメンタリー」15作品が上映される。
また、韓国・フランス国交樹立140周年を記念し、失われつつある人間の表情や労働に注目してきたフランスのレイモン・ドゥパルドン監督の10作品も紹介される。
一方、映画祭の期間中に開催される「DMZ Docsフォーラム」では、韓国ドキュメンタリーの今後の戦略や政治ドキュメンタリー、文化ボイコットをめぐるジレンマなどをテーマに議論が行われる。