韓国にも春がやって来た。
厚手の冬服をタンスの奥にしまった人々は、薄くなった春服のように軽くなった足取りで春の暖かい風を楽しんでいる。
季節の変化は、嬉しさと同時に身体の適応という課題も与える。寒暖の差による風邪や急激に変化する気象に体がついていけずに現れる「春の疲労症候群」や花粉症などが代表的な春の症状だ。季節の変わり目の典型的な症状のほとんどは、正しい栄養摂取で十分に乗り越えることができる。特に、「春の疲労症候群」は、バランスのとれた栄養素の摂取が最も重要だ。
10日、広蔵市場の食いしんぼ横丁で20年以上にわたってビビンバ専門店を経営してきたソ・グミョンさんが、客の注文を受けて笑顔でビビンバを用意している(写真:チョン・ハン記者)
いろいろな栄養素を満遍なく摂取する一番簡単な方法は食事だが、多くの人は春に食欲が落ちるという。韓国で春に食欲を刺激してくれる最高の場所は、何と言っても伝統市場だ。食品と食材が豊富に揃っている伝統市場は、食欲がなくなりがちな春でも食欲を維持できる最高の場所だ。中でも、ソウル都心の広蔵市場は、韓国を初めて訪れた外国人が「一度は行きたいソウルの観光名所」で食ベ物の天国だ。
広蔵市場は、1905年7月5日に漢城府が市場開設を許可し、裁判所への登記手続きの完了とともに開設された。100年以上にわたってソウル都心の同じ場所にあり続けてきた広蔵市場には、その歴史ほど豊富な食品が過ぎ行く人の足を止める。市場の真ん中に自然に形成された食いしんぼ横丁には八道の食品がすべて揃っている。
10日、マレーシアから観光で訪れたリー・イージンさん(左)と仲間たちが、広蔵市場でピンデトックとチンマンドゥを食べながら笑顔でポーズをとっている(写真:チョン・ハン記者)
一度食べたらやめられないとして名づけられた「麻薬キンパ」、客の目の前で碾き臼で緑豆を挽き、油を敷いた鉄板で焼いた「黄海道風ピンデトック」、湯気の上がる釜で炊いた白米に、大人の顔よりも大きいどんぶりいっぱいにいろいろなナムルを載せた広蔵市場ビビンバ、広蔵市場の名物に定着した「ススブクミ(もろこし餅)」、素早い手つきであっという間に作ったマンドゥを蒸した「チンマンドゥ」、他にもスンデやトッポッキ、刺身、チヂミなど多様で豊富な韓国料理に出会える。
広蔵市場の「麻薬キンパ」は、華やかな食材は使っていないが、あっさりした風味で広蔵市場を代表する料理の一つに定着した(写真:チョン・ハン記者)
CNNトラベルは「韓国で過ごすまぶしい7日(Seven dazzling days in South Korea)」と題する2012年2月3日付けの記事で、広蔵市場をソウルでぜひ行くべき「夢の旅行スケジュール(dream itinerary)」の一つに挙げた。映画監督のティム・バートン氏や女優のヘザー・グラハムさんはこの市場を訪れて料理を味わったことがある。また、東南アジアでも人気の高いSBSのバラエティ番組「ランニングマン」に登場して以来、中国、香港、東南アジアの観光客が目に見えて多くなった。
広蔵市場の黄海道風ピンデトックの香ばしい香りは、道行く人の足を止める(写真:チョン・ハン記者)
広蔵市場の食いしんぼ横丁で20年間にわたってビビンバ専門店を経営してきたソ・グミョンさんは、「このところ中国系の観光客が多くなった。夜遅くまで営業しているが、客足が途絶えることはない」と話す。釜でご飯を炊くソさんは、客にお焦げをサービスし、釜ならではのおいしいご飯を自慢している。マレーシアから仲間たちと一緒に韓国を訪れたリー・イージン(Lee Yee Jin)さんは、「広蔵市場はとても気に入った。マンドゥがとてもおいしい」と笑顔で話した。
コリアネット チョン・ハン記者、ユン・ソジョン記者、グレゴリーC.イーブーツ記者
hanjeon@korea.kr
広蔵市場の名物ビビンバは、大人2人で食べても十分なボリュームだ(写真:チョン・ハン記者)