名誉記者団

2026.07.14

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[文・写真=安 明美]

2025年7月 BTS JINの「京セラドーム大阪」でのコンサートの様子

2025年7月 BTS JINの「京セラドーム大阪」でのコンサートの様子


私が5月から6月までソウルに滞在していたとき、BTSが6月13日で13周年の誕生日を迎えた。

その日は、彼らのコンサートの釜山公演日でもあった。釜山・コヤン公演とともにチケット獲得を目指したが、どの公演もチケット販売時で10万人待ちと驚異の数字で待ち時間の間に全て完売になってしまった。

購入できず残念だったが、嬉しいことにライブビューイングを世界中の映画館で開催してくれるとの情報を得た。既にコヤン・東京公演は日本でライブビューイングに参加したが、釜山公演はどうしても彼らの13周年となる瞬間をみたい思いから、その情報をもとにソウル市内の上映映画館を調べ観に行くことにした。

なぜ、そこまでBTSに魅了されたのか。

その理由は、1年前の7月に遡る。自身が生まれ育った大阪にある「京セラドーム大阪」で BTS JINが 初めてのファンコンサート『#RUNSEOKJIN_EP.TOUR in JAPAN』 を幸運にも観ることができたからだ。

2025年7月12日と13日に開催され、大阪公演の両日にわたって8階席までの全席が完売。そして、日本のスポーツ新聞5社の紙面を飾るJINも即座に完売という圧倒的な人気の高さを誇る瞬間だった。

JINが紙面を飾る5社の新聞を購入したARMYの友人

JINが紙面を飾る5社の新聞を購入したARMYの友人


また、自身もこのコンサートを観るまではARMY(BTSのファンの愛称)の方々には申し訳ないが、彼に熱狂するまでの勢いは低かった。ひとりの音楽好きとして、数々の海外アーティストの公演に行ってきた中で、彼の歌声を聴きたい興味から観賞する気でいた。

ただ、そんな考えが大きな間違いに気づいてしまったのは、彼のコンサートが始まってからだった。歌声・ルックス・パフォーマンス・トーク力・彼が持つエネルギーの総合的なバランスの良さに圧倒されたのである。全てを兼ね備えたエンターテイナーだった。数年前にRAIN(비)、JYJの日本公演以来、久しぶりのK-POPエンターテイメントを楽しんだが、レベルの高さが当時より増していたからだ。彼が舞台で上を向いて寝転びながら歌う演出のとき、その美しい横顔に酔いしれてしまった。「この世の中に、こんなに美しいアーティストがいるのか」と一瞬にして心を奪われたのだ。彼が歌うBTSメドレーでも全員の復活を待っているARMYの心に響き、泣いてる方もいた。まわりを見渡すと曲に合わせて観客がアミボム(BTS公式のペンライト)を振り、ドームを真っ赤に染めていた。観客全員の掛け声と、その光が放つウェーブとともに盛り上がる熱気にとても感動した。その時、アミボムを持っていなかった自分が恥ずかしく思えた。

『#RUNSEOKJIN_EP.TOUR in JAPAN』公演終了後にARMYの方々にいただいたプレゼント

『#RUNSEOKJIN_EP.TOUR in JAPAN』公演終了後にARMYの方々にいただいたプレゼント


この公演を観て、JINがひとりでも力強いエネルギーを人々に与えるなら、「BTS 7人が揃った時はどうなんだろう」と思ったのが彼らに夢中になる入口だった。その「きっかけ」があってから、BTSの虜になってしまった。最新のアミボムも購入し、過去の映像やミュージックビデオ、SNSなどでメンバー達について学び、成長していく姿を楽しんでいる。また、友人達と行く韓国旅行の目的が以前と変わり、BTSゆかりある場所巡りと題し、自身がツアースケジュールを計画し、聖地を訪ねたりもしている。

BTSの聖地のひとつ鶴洞公園

BTSの聖地のひとつ鶴洞公園


BTSが5年間暮らした寮「カフェ休家」

BTSが5年間暮らした寮「カフェ休家」


彷徨いからとけたBTSが作り出す2.0の新たな歴史を、日本でもNetflixにて同時配信されたソウルでのカムバック公演やコヤン・東京公演のライブビューイングを友人家族と共に応援した。さらに、6月13日には彼らの所属事務所がある龍山(ヨンサン)の映画館で釜山公演を見届けることができた。

私は、今回のカムバック公演も含め、『BTS WORLD TOUR ‘ARIRANG’』を観賞する中、彼らが掲げるアイデンティティ『アリラン』という言葉に数えきれない重い重圧と未来への希望を込めていることに胸が熱くなった。『アリラン』はご存知のとおり、韓国では代表的な伝統民謡である。

「Body to Body」の曲の中で流れてくる『アリラン』。このメロディを世界中の観客が口ずさみ合唱しているのを観ると、日本生まれで韓国にルーツを持つ自身の目から自然と涙が溢れた。なぜなら、時代を超えて受け継がれてきた『アリラン』を自国を担って世界へと繋げたからである。

この壁は、できるようでできないことだ。

東京公演もそうだ。日本と韓国の間には消せない悲しい歴史の記憶がある。彼らの音楽を通して『アリラン』を国籍問わず、ひとつの空間で歌うことは、在日として生きる私のアイデンティティを深く揺さぶられた。「近くて遠い国」から「近くて近い国」へとまた一歩、彼らが近づけたのである。簡単に壊せない壁を壊して。

どの試合でも日韓戦となると両国が白熱するが、この公演では「ひとつになっていた」のをみて自身の心の中の特別な思いに感極まった。

他の海外公演もそうだ。BTS が大切にしている『光』がARMY、観客ひとりひとりに伝わり、見えない壁を砕き、それが韓国について学びたい好奇心への架け橋となっている。

東京公演のライブビューイングの様子

東京公演のライブビューイングの様子


現在、彼らはワールドツアー中であり、カムバックを待っていた世界中のARMY を日ごとに魅了してやまない。

やはり一度は「BTS」全員でのコンサートを生で観たい思いは募るばかりだ。「Telepathy」を送りながら、その日が叶うときが来るならば、彼らの個性がひとつになった情熱的で強力なパワーを感じとり、次こそはARMYとして、観客のひとりとして、『アリラン』をともに合唱し、アミボムを振りたい。

*この記事は、日本のKOREA.net名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。

hjkoh@korea.kr