名誉記者団

2026.08.24

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[文・写真=駒瀬元暉]

首都圏を縦横無尽に走るソウル地下鉄。首都圏に人口が集まる韓国では、ソウルはもちろん、郊外の京畿道地方や仁川にも地下鉄だけでアクセスできるほど路線は広大。

さて、地下鉄車両や構内で地下鉄路線図を見るのが好きな方も多いと思いますが、一度こんな風に考えたことはありませんか?

「終点の駅まで行ったら一体何があるんだろう?」

旅好きなら一度は抱く、とっても胸がワクワクする疑問。今回はそんな純粋な疑問に答える記事をお届け!

できたら皆さん、今ソウル地下鉄路線図を見てみてください。路線図の中央、青いラインの1号線をたどって一番上に行ってみて…「連川」という駅を見つけましたか?

この駅は”ヨンチョン”と読み、同名の京畿道地方「ヨンチョン郡」という自治体に位置しています。

このエリアには地下鉄でアクセスできるのが信じられないほどの大自然の絶景、SNS映え抜群のガーデン、原始人の遺跡など、見どころが溢れています。

電車で行けるのに異世界にやってきたようなヨンチョンの風景。写真を交えて魅力をご紹介していきます!

ヨンチョンの代表的な観光地、才人瀑布。実際に見ると滝が流れ落ちる音が迫力満点!

ヨンチョンの代表的な観光地、才人瀑布。実際に見ると滝が流れ落ちる音が迫力満点!


世界が認めた滝の絶景!~才人瀑布~

上の写真を見てください!山から断崖絶壁を流れ落ちる神秘的な滝。高さはなんと18メートルになります。

この場所こそ、ヨンチョンで最も有名な観光スポット、才人瀑布(ジェインポクポ)です。今回私は緑が美しい夏に訪れましたが、秋の紅葉など四季折々の自然が楽しめるということで、韓国では写真家に大変人気のある場所です。

もちろんただ自然が豊かなだけのスポットではありません。

滝の両脇の崖を見てください。よく見ると縦にたくさんの割れ目が入っていますよね。これは”柱状節理”と呼ばれる、溶岩が冷え固まり垂直に割れたもの。そうです。ここ才人瀑布の絶壁は、はるか昔、火山爆発で流れた溶岩が固まってできたんです。

実は、才人瀑布のあるヨンチョンは漢灘江(ハンタンガン)世界ジオパークとしてユネスコに指定されています。

溶岩を削ってできた、漢灘江という川沿いに何キロも続く断崖絶壁が形成され、その範囲はヨンチョン、そして近隣のポチョン市・チョロン郡の3自治体に及ぶほど。

ソウルの近くに全世界が認める火山の絶景があったとは…。意外すぎる発見です!

階段を降りて滝のすぐそばまで近づけました!

階段を降りて滝のすぐそばまで近づけました!


臨津江コキア公園。韓国ではコキアを植える庭園が多いんだとか。

臨津江コキア公園。韓国ではコキアを植える庭園が多いんだとか。


SNS映え間違いなし!2万株のコキアガーデン ~臨津江コキア公園~

続いてはインスタ映え間違いなしのガーデン。

臨津江(イムジンガン)という大きな川沿いにある公園なのですが、約3万平方メートルの敷地にコキアを始めとした多くの草花が植えられています。9月から10月が見ごろで、毎年シーズンには地下鉄ヨンチョン駅前から直通のシャトルバスも運行しています。

私もSNSで知り、実際に見てみたい!と訪れてみましたが、写真で見るより本当に広くて、ゆったり散歩する時間は最高でした。

また、私は9月に訪れたのですが、できれば皆さんには10月の訪問をオススメします!(笑)

9月でも十分すぎるほど綺麗ですが、10月ごろにはコキアが濃いピンク色に染まり、さらに美しい景色が…。私も次回は10月に再チャレンジしてみたいです!

古代生物の復元模型がユニークでした。

古代生物の復元模型がユニークでした。


原始人の遺跡と、展示がユニークな博物館 ~全谷里遺跡~

さてお次は全谷里(チョンゴン二)旧石器遺跡です。

滝やお花畑のような自然だけでなく、歴史遺跡も残るヨンチョン。その名の通り、この場所は約30万年前に原始人が集住していた旧石器時代の遺跡で、1978年に米軍兵士が偶然石器を発見したことで存在が明らかになったといいます。

遺跡に併設されている博物館では遺跡の歴史を学ぶことができ、上の写真のように展示がとてもリアルで見ごたえがありました!

毎年5月には、旧石器時代の生活が体験できるヨンチョン旧石器祭りも開かれるので、こちらも要チェックですね!

韓半島 三国時代の古代城郭 ~ホロゴル城~

最後にご紹介するのは、瓠蘆古塁(ホロゴル)と呼ばれる古代のお城です。

4世紀から7世紀ごろまでの古代韓国は、高句麗、百済、新羅の三国が韓半島を舞台にそれぞれ栄華を誇り、争い合った三国時代。ホロゴルはその中でも高句麗の軍事拠点です。

実際に訪れると分かりますが、ホロゴルは他の城とは大きく異なる形をしています。長い城壁などはなく、こんもりとした丘のような細長い砦が一つだけ築かれた簡素な形。そして、城から下を見下ろすと、大きな川が悠々と流れています。

簡素な造りと川のすぐそばの交通の要衝という立地。ここから分かるのは、長期間住むための城ではなく、戦いの中で作られた見張りのための戦闘基地だったということ。

ホロゴルは高句麗の南下戦略の前線基地と考えられています。

古代韓国の三国の中で高句麗は朝鮮半島の北部、つまり今の北朝鮮に本拠がありました。高句麗は半島を南下し、半島南部の新羅や百済と激しい攻防を繰り広げましたが、その戦闘の前線拠点としてホロゴルは機能したと見られています。

ちなみに今の地図でホロゴルの場所を検索してみると、北朝鮮までわずか3~4キロしかありません。

今回、ホロゴル以外の高句麗の遺跡の多くは北朝鮮に残されていることも知りました。韓国で高句麗の遺跡が見られて嬉しい反面、南北分断が歴史研究までにも影響を与えているんだなと、もどかしさも感じずにはいられませんでした。

城の側面に付けられたフォトスポットの階段でパシャリ!

城の側面に付けられたフォトスポットの階段でパシャリ!


ヨンチョンシティツアーでお得に学びながら観光!

ここまで地下鉄1号線で行けるヨンチョンの観光スポットをご紹介してきましたが、一つ大事なことを言い忘れておりまして…

実は今回、ヨンチョンシティツアーバスという自治体が運営するバスツアーを利用したのですが、こちらがとってもお得で充実した内容でした!

地下鉄ヨンチョン駅前から出発し、各観光スポットを循環型で訪れることができるのですが、参加費は1人10,000ウォン、更にヨンチョン郡内の食堂やカフェで使える5000ウォンの割引券が付いてきます。つまり実質5000ウォンのお得な料金設定です!

修学旅行で貸切るような大型の観光バスで快適でした!

修学旅行で貸切るような大型の観光バスで快適でした!


大型の観光ツアーバスで乗り心地も快適。バスにはガイドさんも同乗し、道中で観光スポットの解説をずっとしてくださるという、至れり尽くせりのツアー!

外国人の参加はとても珍しいらしく、私が日本人と分かると「来てくれてありがとう」と大変親切にしてくださいました。ヨンチョンを訪問される方はぜひシティツアーバスをチェックされてみてください!

シティツアーバスのHPリンク

*この記事は、日本のKOREA.net名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。

hjkoh@korea.kr