オピニオン

2026.09.03

世界島博覧会のメイン会場で開かれたプレスデーで公開された海洋生態島の展示場=1日、全羅南道・麗水、聯合ニュース

世界島博覧会のメイン会場で開かれたプレスデーで公開された海洋生態島の展示場=1日、全羅南道・麗水、聯合ニュース


Chairman_2026 World Island Exhibition Yeosu


[パク・スグァン]
2026麗水世界島博覧会組織委員長

「島」と聞くと、多くの人はまず「孤立」や「分断」を思い浮かべるだろう。しかし、島は古くから、海を越えてやって来た人々や文化が出会う場所であり、陸地と大洋をつなぐ拠点でもあった。9月5日、韓国南海岸の港湾都市・麗水(ヨス)で開幕する「2026麗水世界島博覧会」は、そんな「島」をテーマに掲げた世界初の国際博覧会である。

地球の表面の大半は海で覆われている。その海には、無数の島々が点在している。島は長い間、開発や関心の対象から遠い存在だった。しかし同時に、現代において人類が直面する最も切実な課題が集約された場所でもある。海面上昇によって生活の場を脅かされているのも島であり、豊かな生物多様性の宝庫として固有の文化を育んできたのもまた島だ。島で代々継承されてきた言語や歌、信仰、生活様式は、人類共通の貴重な財産にほかならない。365の島を抱え、2012年には「海」をテーマにした世界博覧会を開催した麗水が、こうした時代の課題に世界とともに向き合う舞台を再び整えた。

今回の博覧会のテーマは「島、海と未来をつなぐ(Island, Connecting the Ocean and the Future)」である。島を孤立した一つの点としてではなく、海と陸地、国と国、そして現在と未来をつなぐ存在として捉え直そうという思いが込められている。本博覧会を通じて島の価値を世界と共有し、その文化を 分かち合い、島が抱える課題にともに向き合っていきたい。島の生態系や文化的価値を再発見し、気候危機の時代における持続可能な未来を共に描くこと。それこそが、この島博覧会の目指す真のゴールだ。

博覧会場は、こうしたメッセージを目で見て、実際に体験できる空間となっている。海洋生態館では滅危惧種の海洋生物と出会い、海からの警告に耳を傾ける。一方、未来展示館では都市型航空交通(UAM)や水素燃料船といった先端の環境技術を通して、島と海の未来を思い描く。

さらに、世界34の海外地方政府や国際機関が集い、それぞれの海から導き出した解決策や、島々が育んできた知恵と文化が国境を越えて交差する。61日間にわたって繰り広げられる公演や祭り、グルメ、体験プログラムを通じて、こうした真剣なテーマにも、誰もが楽しみながら触れることができるだろう。

突山(トルサン)・チンモ地区に建設された展示館や、海を背景にした野外ステージ、さらに蓋島(ケド)・金鰲島(クモド)の島々を舞台にした現地プログラムまで、麗水は世界の人々を迎えるために、長年入念な準備を重ねてきた。

麗水の海を一望できる島博覧会のメイン会場は、夕日の名所としても知られる。展示館を観覧した後、夕日に染まる海を眺めながら、地元の新鮮な海産物や郷土料理に舌鼓を打つ。これもまた、島博覧会ならではの楽しみの一つだ。古くから港町として人々を迎えてきた麗水で、世界中から 訪れる人々に、島の価値はもちろん、麗水の魅力も存分に味わってもらいたい。

本博覧会は麗水だけのイベントにとどまらない。国家や都市、企業、市民、そして未来世代が一体となり、島の持続可能性を議論し実践する「国際協力のプラットフォーム」である。世界各地の島しょ都市や国際機関、国内外から訪れるひとり一人が、 ともにこの博覧会をつくり上げていく。そして、この博覧会に参加する国や都市が、麗水で生まれたつながりをそれぞれの地域で育み、島の健やかな未来を共に守るパートナーとなることを願っている。

9月5日から11月4日までの61日間、麗水の海と島々は世界に向けて開かれる。小さな島々が集い、大きな未来を拓くこの博覧会に、世界の皆さんを心からお招きしたい。島と海と未来をつなぐ物語を、ぜひ皆さんと共に つくっていきたい。そして、麗水から始まる新たな物語が、私たちの海と未来をつなぐ第一章になることを信じている。

パク・スグァン

2023年12月、2026麗水世界島博覧会の共同組織委員長に任命され、博覧会の成功に向けて様々な取り組みを行っている。2012年の麗水世界博覧会では、誘致委員長と準備委員長を務めた。