韓国に居住する外国人住民の人口が、2025年6月末現在で273万人を突破した。全人口の5%にあたる数字だ。公共機関や民間団体でも、彼らが安定して韓国に適応し定住できるよう、様々な支援政策を展開している。コリアネットは7月16日、外国人住民が多く住む京畿(キョンギ)道・広州(クァンジュ)市と安山(アンサン)市を訪れ、現地で支援策がどのように実施されているか取材した。
メンターのルイーザ・ゾイロヴナ・サハブトジノヴァ さんが昆池岩中学校で生徒15人と韓国語学習の必要性について議論している=7月16日、京畿道・広州市、シャルル・オデゥアン
[クァンジュ・アンサン =シャルル・オデゥアン]
出身国の先輩に学ぶ韓国生活「メンタリング特別講義」
7月16日、京畿道・広州市に所在する昆池岩(コンジアム)中学校の教室。講師がロシア語で「なぜ韓国で韓国語が重要かわかりますか?」と尋ねた。席についた15人の生徒は耳をそば立て、それぞれの意見を述べた。彼らは移住背景を持つ青少年だ。今回の特別講義は、法務部が運営する「社会統合移民者メンター団」事業の一環として実施されたメンタリング教育プログラムだ。
メンターたちは自分たちの定住経験や韓国語学習の必要性、進路に関するアドバイスなどを生徒たちと共有した。法務部のパク・チャンヒョン事務官は「出身国の先輩の視点から身近な言葉でアドバイスする教育」とその趣旨を説明した。
生徒の反応も熱かった。ロシアから来たアレクセイ君は「韓国の文化を理解する上でとても役に立った」とし、「生徒にとってためになる特別講義なので、実施回数を増やしてほしい」と感想を述べた。昆池岩中学校に通う生徒約450人のうち、50人が多文化の背景を持つ生徒だ。
2024年は260人の生徒がメンタリング教育を受けた。今年は約1000人規模に拡大する予定だ。
この日、講師を務めたウズベキスタン出身のルイーザ・ゾイロヴナ・サハブトジノヴァさんは「17年前に初めて韓国に来たとき、良い人にたくさん出会えた」とし、「私も他の外国人住民が韓国でもっと幸せで安全で快適に暮らせるようにお手伝いしたい」と思いを語った。さらに、「若い人たちには充実した韓国生活を送ってほしい」と付け加えた。
多文化村特区の全景=京畿道・安山市・檀園区・元谷洞、安山市
総人口に占める外国人住民の割合が韓国で1位の都市、安山
ソウルから約40km離れた安山は、韓国で外国人住民の割合が最も高い都市だ。2008年に3万3052人だった外国人人口は、2025年6月末現在で10万519人に増加した。安山市総人口の14%にあたる。
安山市は2005年に外国人住民支援本部を設立し、外国人住民の定住を体系的に支援している。外国人住民支援本部が運営する外国人住民相談支援センターでは、出入国、労働災害、家庭生活などの相談と通訳を11カ国語で支援する。外国人住民なら誰でも無料で診療を受けられる保健支所も設置されている。
外国人の人権を保護する制度的基盤も整っている。安山市は全国で初めて外国人の人権を保護する条例を制定した。外国人住民人権増進委員会、外国人住民協議会などを立ち上げ、外国人住民の市政参加を拡大している。
こうした地道な努力により、安山市は2020年、欧州評議会の「インターカルチュラル・シティ」に指定された。国際社会で文化多様性政策が認められたわけだ。
外国人住民支援本部のイ・オクペ本部長は「国の予算を使わず、地方自治体の予算のみで多文化都市政策を策定した初の事例」と強調した。
2025年「同胞在留支援センター」に指定された民間団体の代表たちが、政府果川庁舎での懇談会に出席して記念撮影を行っている=7月29日、京畿道、法務部
同胞の韓国生活を支える「同胞在留支援センター」
法務部は、2008年から2年ごとに、同胞が集中して住む地域の非営利団体を「同胞在留支援センター」に指定している。同胞在留支援センターは、出入国、在留、国籍に関する案内や基礎生活・法秩序の教育、悩み相談など、韓国に居住している同胞出身の外国人の社会適応と社会統合教育を担っている。今年は全国で23カ所を運営している。
安山市・檀園(タヌォン)区・元谷(ウォンゴク)洞にオープンした「希望365」は、今年新しく指定された同胞在留支援センター。ここで支援を受けた高麗人同胞のチェ・メリスさんは、現在は相談員として働いている。「韓国に来た多くの高麗人同胞が(言葉の壁で)大変な思いをしたが、韓国語教育と通訳支援のおかげで定住に成功している」と述べた。
24年前から韓国に定住している中国同胞のキム・ミョンスンさんが付け加えた。「以前は同じ民族同士だけで付き合っていたが、センターに通うようになってからは様々な国から来た人たちに出会っている。韓国社会が多文化共生社会へと変化していることが実感できる」
caudouin@korea.kr