李在明(イ・ジェミョン)大統領(右)とフランスのエマニュエル・マクロン大統領が、拡大首脳会談を行う様子=3日、ソウル、大韓民国 青瓦台
[ソウル=シャルル・オドゥアン]
エマニュエル・マクロン大統領の国賓訪問を機に、韓国とフランスは多角的な協力体制を構築する方針だ。両国は3件の協定改定に加え、計11件の覚書(MOU)および協力意向書(LOI)を締結。また、今後の協力指針を明記した共同声明も採択した。
まず、今年の韓国・フランスの国交樹立140周年の記念行事を中心に、文化分野での協力を強化することで一致した。国立中央図書館は、2011年にフランス国立図書館との間で締結した協力MOUを改定し、専門家の交流や文化事業、文献共有の規模を拡大させる。
映画分野では、昨年9月に締結した映画振興委員会とフランス国立映画センター(CNC)の姉妹提携に基づき、共同制作に向けたワークショップなど、交流を拡大する。韓国は、9月にフランスで開かれる国際映画・映像産業首脳会議(Moving Image Summit)の共同議長国として招待されている。
両首脳は、3日に青瓦台で開かれた首脳会談で、1965年締結の「韓仏文化文化・技術協力協定」を改定する必要があるとの認識で一致した。フランスのカトリーヌ・ぺガール文化相は、「今回の改定は、映画・音楽・ウェブトゥーン・図書・ファッションなど、両国が強みを持つ文化産業分野で実質的な協力を引き出す重要な制度的基盤となる」と強調した。
文化体育観光部のチェ・フィヨン長官が、ソウル・鍾路(チョンノ)区の大衆文化交流委員会の大会議室でフランスのカトリーヌ・ぺガール文化相と光化門(クァンファムン)や景福宮(キョンボックン)周辺を眺めている=3日、ソウル、文化体育観光部
また、両国の人的交流も活発になる見通しだ。両国は相互に言語補助教員を派遣する予定だ。フランスに派遣される韓国の若者は、現地の中学校・高校で正規教員を補助する形で韓国語教育を支援する。現在、フランスでは、韓国語が正規教育課程および大学入試の選択科目として採用されており、昨年の時点で韓国語学習者は約1800人に上る。
一方、重要鉱物分野でもさらなる協力を図る方針だ。両国は、資源の戦略地政学的関与に関するフォーラム(FORGE)、パックス・シリカ(Pax-Silica)など、多国間枠組みの中で続けてきた協力を二国間枠組みへと格上げする。制度面での協力や共同プロジェクトの開発、持続可能な鉱業管理能力の強化、さらには研究・教育分野での連携を推進することで一致した。
未来の成長エンジンの確保に向けた協力も一段と強固なものにする。両国は、人工知能(AI)、半導体、量子技術の3分野において協力意向書(LOI)を締結。政策の共有や政府・民間交流の拡大、サプライチェーンのレジリエンスの強化、研究・イノベーションでの協力などが一層活発になるとみられる。
「第3回韓国・フランス経済界未来対話」が、ソウル・永登浦(ヨンドゥンポ)区のFKIタワーで行われる様子。写真の左から、韓国経済人協会のリュ・ジン会長、キム・ミンソク国務総理、マクロン大統領、エアリキードのフランソワ・ジャコウCEO=3日、ソウル、イ・ジョンウ
アジア太平洋理論物理センター(APCTP)や韓国科学技術院(KAIST)、ソウル大学、高麗(コリョ)大学など、韓国の主要研究機関は、フランス国立科学研究センター(CNRS)と協力し、研究交流を拡大する。
KAISTとフランスの量子コンピューティング企業のクアンデラ(Quandela)は、量子ハードウェアの製造および素材・部品・装置のサプライチェーン構築で協力を強化することで合意した。クアンデラは今年中に韓国に進出し、KAISTとの間で共同研究課題を推進する予定。
また、韓国研究財団とフランス国立研究機構(ANR)は、昨年から推進している韓国・フランス共同研究事業を拡大し、来年も継続的に実施することにした。
両国は、1981年に「韓国・フランス科学技術協力協定」を締結して以来、協力関係を続けている。2018年には、各国からなる科学技術分野の大学連合が中心となり、学生交流の裾野を広げてきた。
その他、両国は、韓国戦争に参戦した兵士への礼遇など、報勳分野でも協力を強化することにした。フランスは、韓国戦争当時、陸・海軍合わせて3421人を派兵。今年は、フランス軍が大きな勝利を収めた「砥平里(チピョンリ)戦闘」から75周年を迎える節目の年となる。
マクロン大統領(中央)とブリジット・マクロン大統領夫人が、ソウル・龍山(ヨンサン)区の戦争記念館を訪れ、国家報勲部のクォン・オウル長官と共に国軍戦没者の名碑を視察している=2日、ソウル、国家報勲部
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