少人数会談を行う李在明大統領(左)とチリのホセ・アントニオ・カスト大統領=30日(現地時間)、チリ、大韓民国 青瓦台
[ホン・アンジ]
李在明(イ・ジェミョン)大統領は30日(現地時間)、韓国の大統領として11年ぶりにチリを訪問し、サンティアゴの大統領官邸でホセ・アントニオ・カスト大統領と首脳会談を行った。会談では、韓国・チリ自由貿易協定(FTA)の近代化と重要鉱物におけるサプライチェーンの強化を柱とする幅広い協力策について合意した。
青瓦台(チョンワデ)のカン・ユジョン首席報道官は31日、文書ブリーフィングを通じて両国が高官級の交流を活性化させ、「戦略的パートナーシップ」をさらに発展させることで一致したと発表した。
李大統領は、チリが1949年に南米で初めて韓国政府を承認した国であり、韓国にとって初のFTA締結国でもあることを強調し、両国の特別な関係に触れた。これに対し、カスト大統領は、韓国の急速な経済成長と技術力を高く評価した上で、デジタル・トランスフォーメーション(DX)をはじめとする未来産業分野での連携拡大に期待を示した。
両首脳は、世界的なサプライチェーンの混乱や保護主義に対応するため、貿易・投資、重要鉱物、インフラ、防衛産業など、実質的な分野での協力を強化することで一致した。とりわけ、発効から20年が経過した韓国・チリFTAについては、デジタル貿易や人工知能(AI)、サプライチェーンなど、環境の変化を踏まえ、近代化を進める方針を確認した。このため、2016年以降中断していた閣僚級の「韓国・チリFTA自由貿易委員会」を10年ぶりに再開する。
また、世界最大の銅埋蔵量と世界第2位のリチウム埋蔵量を誇るチリとの間で、重要鉱物を安定して確保するため、産業通商部とチリの鉱業省による「鉱物資源パートナーシップMOU」を含む計5件の了解覚書(MOU)が締結された。MOUには、資源開発にとどまらず、情報共有や人的交流、共同での地質調査・探査、加工・製錬、リサイクルなど、鉱物のバリューチェーン全体にわたる連携が盛り込まれた。
さらに、両国は、これまで次官級で行われてきた「資源協力委員会」を閣僚級へと格上げし、定例化するとともに、その下に局長級の実務協議チャンネルを新設し、具体的な協力を継続していくことで合意した。科学技術分野では、AI政策に関する情報共有に加え、アタカマ砂漠での天文研究や南極研究におけるインフラ協力を拡大する方針だ。
カスト大統領との共同記者発表で発言する李大統領(左)=30日(現地時間)、チリ、聯合ニュース
首脳会談後、李大統領はサンティアゴ市内のホテルで開かれた「韓国・チリ ビジネスラウンドテーブル」に出席し、両国の主要企業関係者約30人と未来の成長分野における経済協力の拡大策について協議した。
李大統領は基調演説で、「世界有数のリチウム・銅生産国であるチリと、バッテリーや半導体、AIといった先端製造分野で世界的な競争力を持つ韓国は、共同成長を実現できる最適なパートナーだ」と述べ、企業間の協力モデルの拡大を呼びかけた。
企業関係者らは、LSによるチリ国営企業との合弁設立をはじめ、ハンファの防衛産業・造船分野での協力、ネイバーのAIエコシステム構築、中小企業によるKフード・Kビューティーの流通網拡大など、具体的かつ実質的な協力策について幅広く意見を交わした。
一方、両国は、太平洋に面する海洋国家として、2028年に共同開催する「第4回国連海洋総会」の成功に向けて緊密に連携していくことで一致した。さらに、Kカルチャーを中心とした文化的・人的交流を拡大するとともに、現地の在留韓国人の安全確保や定着を支援することも約束した。
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