科学技術

2026.09.18

原因遺伝子が1200以上あるとされる自閉スペクトラム症(ASD)について、遺伝子変異などの分子の特性を2つのタイプに分類できることが研究で分かった=アイクリックアート(上の写真は著作権法に基づき無断転載・再配布を禁じます)

原因遺伝子が1200以上あるとされる自閉スペクトラム症(ASD)について、遺伝子変異などの分子の特性を2つのタイプに分類できることが研究で分かった=アイクリックアート(上の写真は著作権法に基づき無断転載・再配布を禁じます)


[イ・ジヘ]

原因遺伝子が1200以上あるとされる自閉スペクトラム症(ASD)の分子の特性を、2つのタイプに分類できることが研究で明らかになった。

科学技術情報通信部は18日、基礎科学研究院(IBS)シナプス脳疾患研究団のキム・ウンジュン団長と、韓国科学技術情報研究院(KISTI)のデジタルバイオコンピューティング研究団の共同研究チームが、ASDのリスクとなる遺伝子変異を持つ世界最大規模のマウスモデルを分析したと発表した。その結果、様々な遺伝子変異が、2つの異なる遺伝子活性状態に収れんすることを突き止めたという。

ASDは、社会的なコミュニケーションや相互作用の困難、反復的な行動などを特徴とする代表的な神経発達症だ。

これまでに様々な遺伝的要因が報告されてきたものの、異なる研究結果を比較・統合できる体系的な枠組みは十分ではなかった。また、ASDがどのような共通の生物学的メカニズムによって発症するのかも、明確には解明されていなかった。

研究チームは、そのメカニズムを解明するため、疾患関連の変異を持つマウスの前頭前皮質から抽出したRNAデータ1008件を総合的に解析した。その結果、異なる遺伝子変異を持つマウスでも、変異の種類にかかわらず、2つの共通した転写状態に収れんすることを確認した。複雑かつ多様な原因が、最終的には2つの分子経路に集約されることを意味する。

IBS研究団のキム・ウンジュン団長は、「多様な遺伝的要因を共通する分子特性として解釈する新たな研究の枠組みが示されたことで、ASD研究の視野を広げるきっかけになることが期待される」と述べた。

研究成果は18日、世界的な学術誌「サイエンス」に掲載された。

jihlee08@korea.kr