社会

2019.01.10

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買い物する外国人=9日、ソウル

買い物する外国人=9日、ソウル



[ソウル=ソ・エヨン、イ・ギョンミ]
[写真=ソ・エヨン]

一人暮らしのAさんは最近、買い物用のエコバッグをいつも持ち歩いている。帰り道で買い物するスーパーで、今年からレジ袋をもらえないからだ。Aさんは、「家にスーパーのレジ袋がたくさんある。もうこれ以上増えないからゴミも減ると思う」と話す。Aさんはこれからもずっと、エコバッグをかばんの中に入れておくつもりだ。

ベーカリーを運営するBさんは、パンの会計に加え、レジ袋の有料化を案内することで最近バタバタしている。Bさんは、「レジ袋の有料化に文句を言うお客さんが多い」とし、「規制が明確ではなくて困っている」と話す。

2019年から韓国では上記のように、日常生活での変化が見られる。

環境部によると、1日から全国の大型スーパーを含む大規模店舗(売り場面積165平方メートル以上)でレジ袋の配布が全面禁止された。また、ベーカリーや洋菓子店ではレジ袋の無料配布が禁じられ、有料化された。

これを受け9日、ある大型スーパーを訪問してみた。使い捨てビニール袋の使用が禁止されてから、買い物バッグを持参する人をたくさん見かける。しかし、魚や肉など表面に水分のある物を包むビニール袋は未だに禁止対象ではないため、「アイスクリームや野菜はビニール袋を使ってもいいか」とのお客さんの質問に答えられない店主も多い。

また、店舗規模により、レジ袋を有料で提供する所も、全面禁止となった所もあるため、混乱が発生している。

規制が定着するまではずいぶん時間がかかると見られる。

資源リサイクル法により、ビニール袋の提供が禁止されるとの表示がある大型スーパー=9日、ソウル

資源リサイクル法により、ビニール袋の提供が禁止されるとの表示がある大型スーパー=9日、ソウル



同日、韓国の大型スーパーで買い物したオーストラリアのギルバート・ヘルナンデス氏は、「ビニールによる環境汚染は一国の問題ではないため、共同努力が必要」とし、しばらくは不便に思うかもしれないが、環境のために生活習慣を変えることが重要だという趣旨には共感を示した。

実際に、欧州連合(EU)・米国・台湾・インドなどもプラスチック製ストローやビニール袋など使い捨て製品をなくす計画を発表するなど、環境保護のため乗り出す国が増えている。

韓国の場合,国民1人当たりの年間ビニール袋使用枚数が2015年に414枚となり、EU加盟国の平均198枚の2倍以上に達した。これにより、温室効果ガス排出量が約20kgとなることから、専門家は、韓国社会でビニール袋の使用禁止はもはや日常生活の中に定着すべきと話す。

韓国政府はレジ袋の代わりに、ゴミ袋やエコバッグ、買い物バッグなどを持ち歩くことを勧めている。もし、買い物バッグを忘れたなら、近くの大型スーパーやコンビニで借りるのもいいだろう。

イーマートやロッテマートなど韓国の大手スーパーでは500ウォン(約50円)~3000ウォン(約300円)で買い物バッグを借りることが可能で、返却するとお金を返してもらえる。一部のコンビニでもこのようなサービスを開始した。会計する際に、買い物バッグが必要であれば500ウォン(約50円)で借りることができる。

慣れていて便利だからといって今までたくさん使ってきたビニール袋。今日から一枚ずつその量を減らすことで、環境保護のために一歩踏み出すのはどうだろう。

xuaiy@korea.kr