記念撮影を行なう「グローバル63探査隊」K-農場編の参加者たち=7月13日、忠清北道陰城郡、グローカルタウン
[陰城=キム・ソナ]
忠清北道・陰城(ウムソン)郡で「パスポート不要の世界旅行」が楽しめる催しが開かれている。
多国籍の若者たちが披露する料理やダンス、音楽、言語が一つの空間で調和し、地域住民は村を出ることなく63カ国の文化を体験できる。人口減少や地域消滅が課題となる中、陰城郡の青年村「グローカルタウン」は、移住者や若者、住民が共に作る新しい地域づくりとして、静かだが確実な変化をもたらしている。
8月から11月にかけて開催された「グローバル63カルチャーショー」には、タイのグルメツアーやベトナムのトロピカルフルーツカッティング、コロンビアのサルサダンス、インドのヨガアシュラム体験など、世界20カ国の文化が一堂に会した。参加者は食事や公演を楽しむだけでなく、各国の若者とともに料理やダンスに挑戦し、交流を深めた。「多様性を包容し、認め合う社会」を掲げるグローバルタウン代表のイ・アリ氏の理念が、プログラムの随所に感じられた。
グローカルタウンを訪れた若者たちは、地域の何気ない日常をカメラに収める。映像制作教育プログラム「グローバル63探査隊」では、午前に制作技法を学び、、午後には陰城郡内を巡って自国語で地域の様子を記録する。ベトナム食堂や地域の若者が営むパン屋、小規模工房など、何気ない日常風景の新たな魅力を、映像で紹介する。参加者たちは「地域をありのまま伝えることが私たちの役割」と話し、陰城郡の人々の表情や声を世界へと発信している。
住民の反応も変わってきた。エジプト・ペルーのカルチャーショーに参加したイ・ギョンジャさんは「多様な食べ物を味わい、世界各国の若者たちと交流できてよかった」と語り、「グローカルタウンがさらに世界に広がってほしい」と話した。
言葉の壁を心配していたモンゴル出身のボラさんも、「みんなが温かく迎えてくれて、言語はまったく問題にならなかった。今では世界各国の友人たちと毎日のように連絡を取り合う仲になった」と笑顔で語った。
グローカルタウンが注目されるのは、多国籍文化を体験する楽しみだけではない。ここでは、地域で暮らす外国人住民が単なる「労働力」として扱われるのではなく、地域の隣人や同僚として受け入れられる変化が生まれつつあるのだ。
多国籍の若者が協力して作り上げ、地域住民も楽しみながら参加する陰城グローカルタウンは、既存の青年政策では解決できなかった課題に新たな道を示している。ここでは、パスポートがなくても世界と触れ合い、いの違いを学びながら地域を知ることができる。忠清北道・陰城郡で始まったこの取り組みは、地域再生の新たなモデルとして注目されつつある。
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