20日に行われた2014年ソチ冬季五輪フィギュアスケート女子シングルのフリー・スケーティングで、「フィギュアクイーン」キム・ヨナ選手が現役最後の演技を終え、両手を挙げて観衆の声援に応えている(写真提供:大韓体育会)
「ありがとうございました」
キム・ヨナ選手が最後の演技を終えて観衆に向けてかけた言葉であり、彼女の演技に感動した観衆が彼女に伝えたかった言葉だ。
キム選手は20日(現地時間)、ロシア・ソチのアイスバーグ・スケート・パレスで行われた2014年ソチ冬季五輪フィギュアスケート女子シングルで、自身最後の大会を2位という結果で終えた。金メダルはロシアのアデリナ・ソトニコワが手にした。
19日に行われたショートプログラムに続き、フリー・スケーティングでも“完璧な演技”を披露し、多くの人は彼女の冬季五輪2連覇を予想した。20日、彼女のフリー・スケーティングの得点は144.19点。ショートプログラムとの合計219.11点で銀メダルとなった。その結果にキム選手は淡々としていた。
競技が終わった後、キム選手は自身の演技について、「結果には満足している。これまでのトレーニングの成果を十分に発揮できたと思う」と評価し、「これまでずっと話してきたように、私にとって金メダルはそれほど大きな意味はなく、(五輪に)出場することに意味がある。自分にできることはすべてやり切ったので満足している」と語った。
20日に行われた2014年ソチ冬季五輪フィギュアスケート女子シングルのフリー・スケーティングで、キム選手が「アディオス・ノニーノ」の音楽に合わせて表現力豊かな演技を見せている(写真提供:大韓体育会)
キム選手が「満足している」と話しているように、彼女の最後の演技に世界の主要メディア各社は称賛を惜しまなかった。英BBC、米NBC、ABC、ESPN、仏「レキップ」はいずれもキム選手の演技は完璧だったと伝えた。
2002年にスロベニアで開かれたトリグラフ・トロフィーのノービス(13歳以下)で優勝し、自身の名を世界に知らしめたキム選手は、2006年に開かれた国際スケート連盟(ISU)グランプリシリーズのエリック・ボンパール杯でシニア初優勝を飾った。2007年の世界選手権で世界新記録を打ち立てたキム選手は、2009年の世界選手権で女子シングル初の200点を突破した。そして、2010年バンクーバー冬季五輪で228.56点をマークし、自身の世界記録を更新するともともに金メダルを獲得した。
20日に行われた2014年ソチ冬季五輪フィギュアスケート女子シングルの表彰式を終えたキム選手が、大きな韓国国旗を掲げて観衆の声援に応えている(写真提供:大韓体育会)
キム選手はシニアデビュー以来、一度も表彰台を逃したことがないほど安定した力と華やかな演技を見せてきた。ソチでの最後の舞台を終えたキム選手は、「フィギュアクイーン」に相応しい成績を残してきた秘訣について聞かれ、「(特別な)秘訣などというものはない。持って生まれた才能もあったし、努力したし、ついていたと思う。いろいろ(要素が)混ざり合って良い結果につながったと思う」と答えた。
キム選手は、自身の最後の舞台に声援を送ってくれたファンに、「金メダルはとれなかったけど、自分にできる精一杯のことはできたと思うので満足している。感謝したい」と話した。
コリアネット チョン・ハン記者、ペク・ヒョン記者
hanjeon@korea.kr
20日に行われた2014年ソチ冬季五輪フィギュアスケート女子シングルのフリー・スケーティングで、キム選手がアストル・ピアソラのタンゴ「アディオス・ノニーノ」に合わせて表現力豊かな演技を見せている(写真提供:大韓体育会)
20日に行われた2014年ソチ冬季五輪フィギュアスケート女子シングルのフリー・スケーティングの演技を終えたキム選手が、ファンから贈られたマスコット「ポーラー・ベア」を持って観衆の声援に応えている(写真提供:大韓体育会)