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フランシスコ法王が8月に韓国を訪問する。フランシスコ法王は8月15日に大田市で奉献ミサと列福式を執り行った後、忠清南道瑞山市の海美聖地などを訪問する見通しだ。列福されるのは、「ユン・ジチュンパウロと同僚の殉教者123人」だ。

프란치스코 교황 (사진: 연합뉴스)

フランシスコ法王(写真提供:連合ニュース)



最も重要で中核的な行事とされる列福式は、カトリック教会が認める人を福者の地位に上げる聖なる儀式だ。福者は聖人に次ぐ地位だ。ユン・ジチュン(1759~1791)と同僚123人は、朝鮮王朝時代の18~20世紀に儒教の秩序を乱したという罪に問われて殉教した。

フランシスコ法王の訪問に先立ち、韓国カトリック主教会議は24~28日に定期総会を開いた。この席でフランシスコ法皇を迎える準備とともに、「ユン・ジチュンパウロと同僚の殉教者123人」の列福式が主要議題として協議された。

フランシスコ法王の韓国訪問は、韓国政府とローマ法王庁の継続的な対話によって実現した。パク・クネ(朴槿恵)大統領は、昨年10月2日に大統領府でローマ法王庁人類福音化省(Congregation for the Evangelization of Peoples)長官(prefect)のフェルナンド・フィロニ(Fernando Filoni)枢機卿(cardinal)と会談した席で、ユン・ジチュンパウロと同僚の殉教者123人の列福に言及し、フランシスコ法王の韓国訪問を要請した。パク大統領は、彼らの列福に関する協議が進行中であると認識しているとし、「一日も早く決定がなされ、韓国の殉教者の精神が貴い遺産として称えられることを望む」.と述べていた。

朴槿恵大統領 フランシスコ法王と会談

朴槿恵大統領 フランシスコ法王と会談

パク・クネ(朴槿恵)大統領は14日、フランシスコ(Francisco)法王と会談した。 パク大統領は、「フランシスコ法王の来韓を国民全員が歓迎している。1989年の聖ヨハネ・パウロ2世の来韓以来待ちに待っただけに、国民は大変喜んでいる」とし、「世界平和と社会的弱者のために献身する法王の一挙手一投足に常に関心を持っていたが、こうしてお会いできてとても嬉しい。特に、アジア最初の訪問国に韓国を選んだこと...

2014.08.15

フランシスコ法王が来韓

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「心の中でずっと朝鮮半島の平和を願ってきました」。14日に来韓したフランシスコ法王は、韓国入国に際してこう語った。法王を乗せた民間航空機は、同日午前10時30分に京幾道城南市のソウル空港に到着した。 14日、ソウル空港に到着したフランシスコ法王が子どもたちから花束を受け取っている(写真提供:大統領府) 法王は満面の笑みを浮かべながらトラップを降り、韓服を着た子どもから花束を受け取った。法...

2014.08.14

一致の道:三聖山城址から切頭山の殉教聖地まで

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韓国人最初の聖職者キム・デゴン(Andreae)は、殉教する前に信者らに送った最後の手紙に、「君たちは、たとえ体は別々でも心をひとつにし、愛を忘れず、どんな困難も耐え抜いてほしい。この世で起こることは、全て神のご意志であり、神がお与えになった賞罰だ。この迫害も神がお許しになったことだ。君たちはこれを受け入れて忍耐するのだ」と綴った。 キム・デゴン神父は、大規模なカトリック迫害が起きた1846年の9...

2014.08.12

生命の道:嘉会洞聖堂から京幾監営址に至る殉教者の道

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朝鮮時代にカトリック迫害が行われたとき、死刑執行場として使われ、多くの信者が殉教した西小門公園が、今年初めに歴史公園に指定された。カトリック信者約100人が処刑され、そのうち44人が聖人になった西小門公園。8月に来韓するフランシスコ法王はここを訪れ、殉教者らを追悼する予定だ。 西小門公園と西大門一帯の京幾監営址は、数多くの信者が殉教した場所で、ソウルのカトリック聖地巡礼の道の2番目の区間...

2014.07.25

「言葉の道」:明洞聖堂からキム・デゴン神父の遺骨が安置された聖心校庭まで

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ソウル大教区が生まれたのは、17~18世紀に西洋の学問を通してカトリックの教理が広がり、信仰の芽が芽生えたときからだ。イ・スンフン・ペテロ(Peter)は北京に渡って洗礼を受け、1784年に帰国してイ・ビョク・ヨハン(John)らとともに布教を行い、信者らに洗礼を与えた。そうしてソウルに信仰共同体が生まれた。翌年、チョン・ヤギョン・ヨハネ(John)やチョン・ヤクチョン、クォン・イルシン・フランシ...

2014.07.23

「内浦地区」の聖地巡り

「内浦地区」の聖地巡り

韓国最初の聖職者であるキム・デゴン神父とチェ・ヤンオプ神父の家庭に福音を伝えた「内浦の使徒」イ・ジョンチャン(1757~1801)。忠清南道礼山郡のヨサウル聖地にはイ・ジョンチャン・ルドヴィーコ・ゴンザーガ(Louis de Gonzague)の生家跡がある。ヨサウルは、西学が学問の次元を超え、信仰として広がっていった地で、1866年の丙寅迫害が起こるまで信仰の脈が受け継がれた。 ヨサウルは、挿橋...

2014.06.19

名もなき殉教者たちが眠る「海美聖地」

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忠清南道瑞山市の海美聖地は、数千人の名もなき殉教者、特に多くの賤民や農民が命を失った地だ。海美地区は、カトリックが伝えられた内浦地区のいくつかのカトリック聖地の中で唯一、鎮営が築かれた軍事上の要衝の地だった。海美鎮営(現在の海美邑城)は、内浦一帯の海岸を防衛するという名分で独自に処刑する権限を持っていた。ここでは西海岸一帯で捕らえられたカトリック信者らが処刑された。 1790年~1880年にカトリ...

2014.06.12

朝鮮のカタコンバ「新里聖地」

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忠清南道唐津市の新里聖地は、1860年代の朝鮮最大規模の信仰共同体があった場所で、「教友村」とも呼ばれていた。19世紀、平信徒の聖職「仮聖職」の神父に任命されたイ・ジョンチャン(Ludovico)は、ここの住民たちにカトリックを伝えた。ウィアン(Martin Luc Huin)神父の記録によると、1865年に彼が初めて新里に来たとき、約400人の住民全員が信者だったという。 この地域では古くから干...

2014.06.05

内浦最初の聖堂「合徳聖地」

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当たり一面に平野が広がる忠清南道唐津市。どんなに目を凝らしても山は見えない。荒々しい海風が吹きすさぶ平野にはこじんまりとした丘があり、この地域のランドマークである「合徳聖堂」がある。今も合徳里の85世帯の95%はカトリック信者だ。合徳面では、どの町に行っても住民の先祖に殉教者がいる。 19世紀以降、長きにわたる迫害により、この地域には一時カトリック教徒がほとんどいなくなった。しかし、1886年の韓...

2014.06.03

韓国最初の神父、キム・デゴンの出生地「ソルメ聖地」

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忠清南道の西海岸には、へこんだ地形をした「内浦」という地域がある。「内浦」は、「海か湖が陸地に食い込んでいる」という意味だ。満ち潮になると船が入ってくる挿橋川の水路を活用してコメや商品などの貿易が行われた。忠清南道西北部の唐津郡や礼山郡、洪城郡、瑞山郡などを包括する内浦地域は、韓国カトリック発祥の地であり、最も多くの殉教者が出た場所だ。8月に聖人の前段階である福者の称号が与えられる殉教者124人の...

2014.05.22