文化

2018.12.11

韓国映画「バーニング 劇場版」で主役のジョンスを演じる俳優ユ・アイン氏

韓国映画「バーニング 劇場版」で主役のジョンスを演じる俳優ユ・アイン氏



[キム・ヨンシン、キム・ウニョン]
[写真=Pine House Film、CGV Arthouse]

今年の第71回カンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールを逃したイ・チャンドン監督の韓国映画「バーニング 劇場版」が、海外で相次いで受賞し、注目を集めている。

同作品は、第71回カンヌ国際映画祭で国際批評家連盟賞とバルカン賞(最高技術賞に当たる)を受賞した。LA映画批評家協会(LAFCA)とトロント映画批評家協会(TFCA)から最優秀外国語映画賞を受賞し、米国放送映画批評家協会が選定する「2019クリティクス・チョイス・アワード」で外国語映画賞にノミネートされた。

また、米国のニューヨーク・タイムズ紙やフランスの映画批評誌のカイエ・デュ・シネマ、英国映画協会がそれぞれ選定する「今年の映画10選」にも選ばれた。

朗報が続き、「第91回アカデミー賞外国語映画賞」部門に韓国代表として出品された。今まで韓国映画は、ノミネートにも最終ショートリストにも残ることがないため、その結果に注目が集まっている。

同作品は、村上春樹の短編小説「納屋を焼く」を原作に物語をアレンジして映画オリジナルストーリーを構築した。小説家を目指しながらアルバイトを転々として生きる主人公のジョンスが、幼なじみのヘミから正体不明の男ベンを紹介されたことから不思議なことが起こり始めるというあらすじ。日本公開は、2019年2月1日。

作品に関する海外での好評も続いている。
カンヌ国際映画祭の作品選定を担う総合代表のティエリー・フレモー(Thierry Fremaux)氏は、「素晴らしくて強い映画」とし、「純粋なミザンセーヌ(作品の筋、登場人物を作り出すこと)として、映画の役割を果たした。観客の知的能力を試す詩的でミステリーな映画」と評した。

ニューヨーク・タイム紙の映画批評家、マノーラ・ダルジス(Manohla Dargis)氏は、「とても可愛らしくて、驚くべき映画だ」とした上で、「二人の男性のためにヘミが踊るシーンは、今年あるいはここ数年間、見た映画の中で最も美しかった」と語った。

作品の人気が上がることにつれ、出演した俳優も注目を集めている。
主役のジョンスを演じる俳優のユ・アイン氏は、ニューヨーク・タイム紙が選定する「今年、最高の俳優12人」にアジア人として、唯一選ばれた。また、ベンを演じる俳優のスティーヴン・ユァン氏は、LA映画批評家協会とトロント映画批評家協会が選定する助演男優賞にそれぞれ選定された。

韓国映画「バーニング 劇場版」でベンを演じる俳優スティーヴン・ユァン氏

韓国映画「バーニング 劇場版」でベンを演じる俳優スティーヴン・ユァン氏



ysk1111@korea.kr