文化

2019.02.28

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監獄の中で「大韓独立万歳」と叫ぶシーン

監獄の中で「大韓独立万歳」と叫ぶシーン



[イ・ギョンミ]
[写真=ロッテエンターテインメント]

ソウルにある西大門監獄の非常に狭い8号室。日本の植民地支配に抵抗し、万歳を叫んだとして捕まった20人以上の女性が「アリラン」を歌いながら歩き始める。生徒、喫茶店の店員、市場の商人など、年齢も職業もさまざま。狭い空間で、足がむくまないよう、ずっと歩いている。 1920年3月1日、彼女たちは再び自国の独立を叫んだ。あの時あの場所、西大門の8号室には多くの独立運動家がいた。
                                                                                                                            -映画「抗拒:柳寛順物語」からー


柳寛順(ユ・グァンスン)は非暴力的な方法で大韓民国の独立を叫んだ、代表的な独立運動家だ。最近行われた文化体育観光部による世論調査の結果によると、3・1独立運動と聞いて最初に思い浮かぶものは何か、という質問に対し、韓国国民の約半分が「柳寛順」と答えるほど象徴的な人物である。

1919年3月1日、日本の植民地支配に抵抗して起きた万歳運動以後、西大門監獄に投獄された柳寛順と同じ部屋であった8号室の女性らの1年を描いた映画「抗拒:柳寛順物語」が27日、公開となった。今年で100周年を迎えるだけに、さらに意味のある映画だといえる。

映画は、万歳運動の主導者として捕まった柳寛順が西大門監獄に収監されるシーンから始まる。柳寛順と8号室の女性らは、日本による弾圧の中でお互い支え合って、時には笑いながら耐えた。

3・1独立運動から1周年となる日、柳寛順は監獄の中でもう一度「大韓独立万歳」を叫んだ。この叫びは都市全体へと広がり、再び大規模の万歳デモが起きた。その後、柳寛順は残酷な拷問を受けた。でも、独立に向けた信念を曲げなかった。

投獄されているシーンは白黒で、過去の思い出や家族と過ごすシーンはカラーで表現された。チョ・ミノ監督は、「白黒にすることで、俳優の細かな表情や心情がよくあらわされ、また感情を繊細に表現することができた」とし、「観客に想像の余地を与えたかった」と説明した。

また、「埋まっていた歴史を掘り起こすことができれば、その歴史から知恵と勇気が得られるという思いがあった」と映画を作った理由について話した。

一方、韓国政府は、3・1独立運動100周年を迎え、柳寛順に「建国勲章大韓民国賞」を叙勲することを決めた。

柳寛順が太極旗を作るシーン

柳寛順が太極旗を作るシーン



km137426@korea.kr