名誉記者団

2020.08.11

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[茨城=登久美子(日本)]

[写真=KQエンターテイメント]


8人組ヒップホップボーイズグループ、そして今年の海外文化弘報大使であるATEEZが新曲を発表しました。アルバムタイトルは「ZERO: FEVER part.1」、そしてそのタイトル曲は「INCEPTION」。2020年1月に発売されたアルバム「TREASURE EPILOGUE : Action To Answer」以来約6ヶ月ぶりとなる作品です。



「INCEPTION」のミュージックビデオは7月29日(水)の18:00に公開されました。出だしは廃校になった学校の埃っぽい教室で歌うシーン、机や椅子は隅に寄せられていて、黒板には数式が雑然と書かれてあります。バスケットゴール、放送室、そして音楽室などで不安そうに立ちすくむメンバーたち。ベッドの上でうなされながらも、やがて一斉に目を覚まして何かを決意した表情で走り出します。そして曲が終わった後、薄暗く何も見えない場所でリーダーで次男のホンジュンが辺りを不安そうに見つめながら立ちすくみます。

タイトル「INCEPTION」の意味は、始め・開始・発端。その意味が示すように、今回の楽曲には何かが回り始めたような雰囲気があります。それはパフォーマンス、楽曲、そしてビジュアル、全てにおいて今までとは少し違う雰囲気。今までのヒップホップ色の強い楽曲とは少し違っていて、メロディーが前面に出ていて中毒性があり、とてもキャッチーで切ない感じのコード進行。また、歌詞はラブソングのようにも読めますが、曲中に出てくる「너(君)」は人物ではなくて何かを擬人化しているようにも読めます。この程よい曖昧さが大人の雰囲気を演出しているように思いました。そしてこれは私がこっそり喜んでいることですが、長男ソンファが自らのシャツの裾をまくって腹筋を見せる、というパフォーマンスがあります。3カ所も。ソンファの左右対称にはっきりと割れた腹筋はルネッサンス彫刻のように芸術的なので、まだの方は是非ご覧いただきたいです。

今回興味深かったのは、なんと言ってもタイトル曲を投票で決めるシステム。2ヶ月ほど前の5月下旬に候補曲2曲「INCEPTION」と「THANXX」の部分的なダンスパフォーマンスを公開し、オフィシャルサイトで投票できるようにしました。これは新しい。ファン参加型というのは、自分がATEEZの売り出しに貢献しているようで、より身近なことに感じて、あるいは良い意味で責任感を感じて最後まで見届けたくなります。結果は「INCEPTION」が69,640票、「THANXX」が55,935票、ということで「INCEPTION」に決定。惜しかったけれど、この「THANXX」も異国情緒溢れる魅力あるサウンド。イントロを聴いただけで「THANXX」だ、とわかるようなインパクトのあるサウンドです。そのサウンドとは、中東から北アフリカにかけてのアラブ文化圏でよく用いられるギター、ウードの音色。アコースティックギターにも似ている音色です。このウードの細かくうねるような音色が異国情緒溢れる雰囲気を出しています。


 


アルバムのタイトルは「ZERO: FEVER part.1」。今まではTRASUREシリーズということでデビューした2018年から4枚のミニアルバムと日本版1枚を発売しましたが、今回はpart1とあるように、今後もpart2、3と続く予感を感じさせます。アルバム発売初日にはなんと11万5千枚を売上げ、HANTEOチャートデイリーアルバム販売数ランキングで1位を獲得したATEEZ。早くも次のpart2が楽しみであるのはもちろんですが、現在の「INCEPTION」の活動を応援するのも楽しみたいです。



登 久美子(のぼる くみこ)


茨城県たかはぎFM「旅するK-POP(全国18局より放送中)」のパーソナリティーであり番組編集も担当している。


Twitterアカウントは @Kanna_Yuri 

ブログは https://kannayuri.hatenablog.com/





*この記事は、日本のコリアネット名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。

eykim86@korea.kr