名誉記者団

2020.11.03

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7人組ボーイズグループ、OrβIT(オルビット)= DREAM PASSPORT

7人組ボーイズグループ、OrβIT(オルビット)= DREAM PASSPORT


[茨城=登久美子(日本)]

10月に古家正亨さんのコラム“「韓流系」が日本における韓流を深化させる”がコリアネットで公開されました。古家さんは鋭い視点で日本における第4次韓流ブームを分析し、今までの韓流ブームにはなかった点を指摘されています。その中でも特に気になった「韓流系」という新しいジャンルについて考えてみたいと思います。

韓流系とは何か。韓流とはどう違うのか。古家さんはこのコラムの中で韓流系についてこう提案しています。
『ネイティブ韓流とは言えないが、韓国のノウハウが生かされたコンテンツは確かに韓流の味わいがあり、それと系統化する上では、これらコンテンツを「韓流系」と呼んだ方がいいのではないだろうか』

韓国で活躍したグループが満を持して日本で曲を販売する、ということは今までもありました。しかしそれとは一線を画した状態でKPOPのノウハウを元に日本人グループが歌って踊る、という新しいジャンルが確立されようとしています。

さらに最近の注目株は日韓両メンバーが同じくらいの人数で構成されているグループです。日韓それぞれのメンバーが同じくらいの人数でいてKPOPのノウハウを活かしているグループ、このようなグループも韓流系に入るのではないでしょうか。今までKPOPに興味が無かったけれど何らかのきっかけでそのグループを好きになった人も、KPOPよりも親近感のあるKPOPとして、もしくは飽くなきKPOP世界の入口として、グループを応援できるのではないでしょうか。

その韓流系のグループを考えたとき、今月デビューする7人組ボーイズグループ、OrβIT(オルビット)が頭に浮かびました。2019年に放送された『PRODUCE101 JAPAN』に出演したYUGO、SHUNYA、JUNE、TOMO、YOONDONG、YOUNGHOON、HEECHOの7人で結成され、デビューアルバムのタイトル曲「UNIVERSE」のミュージックビデオは公開2日間でなんと50万回を超える再生数。また、「UNIVERSE」のミュージックビデオのクレジットを見てみると、日韓両国のスタッフがそれぞれ配置されていることがわかります。

メンバーはそれぞれ、日本人4人(YUGO、SHUNYA、JUNE、TOMO)、韓国人3人(YOONDONG、YOUNGHOON、HEECHO)という構成になっており、抜群のチームワークで様々な提案をしたり、SNSを活用するなどデビュー前から話題となっていました。

中でも、韓国人3人の顔は見覚えがあると言う方も多いかもしれません。それもそのはず、彼らは2014年から2019年までボーイズグループHALO(ヘイロ)として韓国のみならず、日本の音楽シーンでも活躍していました。

日韓混成のグループを応援するとき、もちろん推しのメンバーがいるからこそ応援する人も多いと思います。そして日本人メンバーと韓国人メンバーがそれぞれ仲良くじゃれ合ったり、理解し合って相手を尊重する場面を見るのもまた良いもの。それが日韓のメンバー同士であれば、同じ国内のメンバー同士とはまた違った楽しさがあります。そのような「国境を越えてコンテンツを作り上げていく」姿をこの先もずっと見ていきたいです。

「冬のソナタ」がNHKで放送されて日本に韓流ブームを巻き起こしたときのように、今は「愛の不時着」「梨泰院クラス」「サイコだけど大丈夫」を始めとする第4次韓流ブームが起こっています。好きな韓国ドラマやKPOPがあれば、韓国に対する親近感もグッと大きくなることから、日韓共同で作り出すコンテンツが増えることも必然と言えます。

私は、日本と韓国では感動するツボ、笑えるツボ、そして泣けるツボがそれぞれ近いと思っています。近いからこそ協力してコンテンツを作り上げることで、より良いコンテンツが増えて、お茶の間のニーズを捉えたドラマやKPOPが出てきやすくなるのではないでしょうか。

今年の韓流系からあふれ出る勢いは、日韓の文化交流においても少なからず影響を与えていきそうです。来年以降の日韓両国の音楽シーンが楽しみで仕方ありません。

*この記事は、日本のコリアネット名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。

eykim86@korea.kr