政策

2016.06.10

他の言語で読む
「人類にとっては偉大な飛躍、国交正常化の架け橋になった」と題した7日付の京郷新聞記事

「人類にとっては偉大な飛躍、国交正常化の架け橋になった」と題した7日付の京郷新聞記事



5日に行われた, 史上初めての韓・キューバ外相会談以降、多くの韓国メディアが両国の国交正常化に高い期待を寄せている。

1959年のキューバ革命により両国の国交は断絶し、1990年代後半から少しずつ関係が改善してきたものの、依然として国交は回復していないのが現状だ。そのためか、今回の韓国外交長官のキューバ訪問には多数の韓国メディアが同行して集中的に報道した。国交がないにもかかわらず最上のもてなしをうけたことや、予定されていた30分を遥かに上回る75分間にわたって行われた会談の内容を詳しく伝えた。

京郷新聞は、「人類にとっては偉大な飛躍、国交正常化の架け橋になった」と題した7日付の記事で、「韓・キューバ外相が5日に初めて会談したのは、今後両国の国交正常化に向けて第一ステップに入ったということで非常に意義深い。両国が特定の懸案に関して交渉したのではなく、国交正常化に向けた第一歩を踏み出したことに意味がある」と評価した。さらに、「キューバが今回の『第7回カリブ諸国連合(ACS)サミット』に尹炳世(ユン・ビョンセ)外交長官を招待して両者会談のきっかけを設けたことを考えると、キューバも韓国との関係改善、さらには国交正常化への意志を持っていると見られる」と付け加えた。

「外交長官、キューバに初訪問」と題した6日付の韓国日報トップ記事は、初の韓・キューバ外相会談が両国の国交正常化につながると期待した

「外交長官、キューバに初訪問」と題した6日付の韓国日報トップ記事は、初の韓・キューバ外相会談が両国の国交正常化につながると期待した



韓国日報はその前日、「外交長官、キューバに初訪問」というタイトルの6日付のトップ記事で、「尹長官が(外交部の共同取材団とのインタビューで)話した『目指している目標』と『良い結果』とは、韓・キューバ関係改善の最終目標である『国交正常化』を意味していると解釈できる」と報道した。

中央日報は、韓・キューバの国交樹立のためには、両国の相互利益の拡大に向けた、経済協力を前面に出したアプローチが必要だと強調した。同新聞は7日、「キューバの若い官僚たちは国交樹立に積極的、カストロの説得がカギ」というタイトルの記事でKOTRA(大韓貿易投資振興公社)のチョン・ドクレキューバ・ハバナ貿易館長の発言を引用しながら「キューバが米国と国交正常化した最大の理由は経済的な利益があるからだ。韓国が対キューバ投資を拡大するなど、どのようなメリットを提供するかによって国交正常化の追い風になる可能性もある」と分析した。

「キューバの若い官僚たちは国交樹立に積極的、カストロの説得がカギ」というタイトルの7日付の中央日報記事は、韓・キューバの国交正常化のためには相互利益の拡大につながる経済協力を前面に出したアプローチが必要だと強調している

「キューバの若い官僚たちは国交樹立に積極的、カストロの説得がカギ」というタイトルの7日付の中央日報記事は、韓・キューバの国交正常化のためには相互利益の拡大につながる経済協力を前面に出したアプローチが必要だと強調している



国交正常化への期待が高まっているものの、メディア各社は両国の国交正常化までは相当な時間と努力が必要だと指摘する。過去50年間緊密な関係を維持してきた北韓との関係も排除できないためだ。ただ尹長官が「一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍」という、初めて月面に降り立った二ール・アームストロングの名言を引用したことにキューバ側が喜んだように、両国の関係が大きな一歩を踏み出したのは確かだ。

コリアネット ソン・ジエ記者
翻訳:キム・スジン
jiae5853@korea.kr