第5世代移動通信技術(5G)のおかげで世界中の視聴者が臨場感あふれる平昌冬季五輪を楽しめるようになった。
スキージャンプの選手がスタートゲートから出発すると、選手が感じるスピードが画面越しに伝わってくる。テレビ画面は選手の目となり現場の様子をそのまま映してくれる。選手のヘルメットに取り付けられた超小型カメラが捉えた生き生きとした場面を移動通信モジュールを利用してリアルタイムで送信する「シンクビュー(sink view)」サービスがあるからだ。
KT副社長のオ・ソンモク氏が15日、超小型カメラが取り付けられた選手のヘルメットと第5世代移動通信技術基盤の「シンクビュー」サービスについて説明している
従来の第4世代移動通信より約270倍早くなった第5世代移動通信技術基盤の「シンクビュー」サービスにより、視聴者は時速50km前後のスピードスケートから時速150kmを超えるボブスレーに至るまで、選手の視野からの映像と一般カメラによる中継画面の動画を実体験のように楽しむことができる。
他にもホログラムライブ、360度仮想現実(virtual reality, VR)などの「体感型5Gサービス」を提供する。ホログラム動画をリアルタイムで映し出すホログラムライブでは、試合を終えてインタビューに応じる選手がまるで目の前に立っているように感じられる。360度仮想現実は、サムスンのGear VRやグーグルのカードボード(Cardboard)など、仮想現実端末を着用して平昌冬季五輪の現場を好きな方向、角度から楽しめるサービスだ。
訪問客が平昌冬季五輪の現場を好きな方向や角度から楽しめるサービス「360度仮想現実」装置を体験している
「タイムスライス(Time Slice)」も導入される。タイムスライスとは競技場に設置された数十台におよぶカメラの動画を集めて審判団に送る第5世代移動通信の送信技術である。
カメラで捉えた高画質の動画を途切れなく全世界の視聴者に送るために、平昌地域に構築される1,391㎞の通信管路から3万5千の有線通信線路を設備し、最大25万台以上の端末を同時にカバーできる無線通信網を構築する。
また、オリンピックでは初めてクラウド基盤のデータセンターを構築。果川(クァチョン)・釜山(プサン)・群山(クンサン)に位置した3つの通信管制センターと連携し大容量海底ケーブルを使って、より効果的かつ安定的な通信サービスを提供する予定だ。
コリアネット ソン・ジエ記者
写真:KT、聯合ニュース
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