[ユン・ソジョン]
[映像＝ジョン・ハン、イ・ジュニョン]

尹錫悦（ユン・ソクヨル）大統領が１８日、人工知能（ＡＩ）とデジタル新技術が民主主義を向上させ、個人と社会の自由を保護しなければならないと強調した。

尹大統領はこの日「第３次 民主主義首脳会議」開会式の歓迎辞で、「強い使命感を持って、ＡＩとデジタル新技術が民主主義を増進しながらも、個人と社会の安全を守ることができるように、互いの経験を共有し知恵を集めるべきだ」と述べた。

尹大統領は「生活の便益」や「民主主義の危機」をデジタル技術が持つ両面性として指摘した。９月にニューヨークで発表された「デジタル権利章典」に言及し、「ＡＩをはじめとするデジタルは、あくまでも人間の自由を拡大することに寄与しなければならない。誰もがデジタルが生み出す恩恵を均等に享有できるべきであり、デジタル技術が個人と社会の安全を脅かしてはならない」と話した。

尹大統領は「青年にさらに多くの機会を与えてこそ、民主主義の体制が発展できる」として、政府は青年の声に耳を傾けなければならず、青年たちに向けた機会を拡大しなければならないと付け加えた。

趙泰烈（チョ・テヨル）外交部長官は開会の辞で、「自由と人権を重視する国家が団結する時、平和は保障される」とし、「韓国の歴史がその証拠だ」と述べた。また、「韓国は国際社会と共に自由・人権・法治主義の価値を土台に、民主主義を守るために、この会議を開催する」と今回の会議が持つ意味を説明した。

アントニー・ブリンケン米国務長官、オリバー·ダウデン英副首相、マリア·ガブリエラエカドール外相なども基調演説を行った。英国、米国、エクアドル、ケニアなど、各国の政府は、民主主義の守護やデジタル技術がもたらした脅威に共同で対応する必要があるため、今回の会議が非常に重要だと口をそろえた。


開会式に続き「人工知能、デジタル技術および民主主義」をテーマに、長官級会議が開かれた。参加者たちは、急速に発展する新技術が、未来世代の民主主義に及ぼす影響や国際社会の対応について議論を行った。

ブリンケン米国務長官は、「ＡＩは安全でなければならず、かつ人類の発展に寄与しなければならない。人間の暮らしのクオリティを高めるために役立たなければならない」と話した。彼は、「技術発展の速度が想像以上に急速に進んでいる」として、「新技術によりもたらされた危機は、緊急性が高い。世界各国が力を合わせ対応に乗り出さなければならない」と明らかにした。

ベラ・ヨウロワ欧州連合（ＥＵ）副執行委員長は、今年６月に行われる欧州議会選挙を控えて問題になっている大規模サイバー攻撃や、ＡＩを利用したフェイクニュース、情報の歪曲、ディープフェイクなどの対応に向けて行動綱領を定めるなど、ＥＵが現在行っている政策を紹介した。

この日の開会式と閣僚級会議を皮切りに、「第３回 民主主義首脳会議」は２０日までの３日間、「未来世代のための民主主義」をテーマにソウルで行われる。２日目には、ソウル江南区（カンナム）区COEXで、国内外の市民社会が主導するテーマ討論やワークショップが開かれる。第３回首脳会議の本会議が開かれる２０日夕方には、尹錫悦大統領、ウィリアム・ルトケニア大統領、メッテ・フレデリクセンデンマーク首相がオンラインでの首脳会議を開催する。尹大統領は「技術、選挙およびフェイクニュース」をテーマに２回目のセッションを主宰する。

民主主義首脳会議は、米国のジョー・バイデン大統領の主導で２０２１年にスタートした会議体。昨年３月に開かれた第２回首脳会議は、韓国が米国、コスタリカ、オランダ、ザンビアと主催した。

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